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藤巻健史「少子化対策は、政府の仕事ではない」
私自身は、少子化対策は、政府の仕事ではないと思っている。
子供を産むか否かは個々人の人生観の問題で、「国のために子供を産めよ、増やせよ」と音頭を取るのは間違いだと思うのだ。
「我々世代の介護のために子供を産め」というなら生まれてくる子供がかわいそうだ。
少子化が進むのなら、それを事実として受け止め、それに対応するように社会の仕組みを変えることこそが政府の仕事だと思っている。
私が子供の頃は、人口急増期で「このままいけば人が海にこぼれ落ちてしまう」とか言って、ハワイやブラジルへの移民が推奨された。
政府の政策に乗った人は幸せだったのか?
撤退といえば、米系のシティバンク銀行が日本での個人向け銀行部門の売却を検討していると、8月20日付の朝日新聞などが報道した。
米系企業にとっては、撤退や事業縮小は日常茶飯事であり、世間はいちいち騒いではいられない。
米系企業の割り切りの速さと、日本企業の撤退の遅さは、株主資本主義(米国)か、社会資本主義(日本)かの差から起きていると思う。
前者では株主の利益が最優先されるから不採算部門からの撤退は速い。その結果、成長産業に資本も人材も投入されていくから経済がダイナミックに動き、国力は増大する。
労働市場も流動化しているから、クビになった従業員も新たな仕事が簡単に見つかる。ゆえに、政府も、不採算部門や企業に補助金を投入し、ゾンビのように生き延びさせることをしない。
一方、社会資本主義だと、従業員の雇用確保が過度に重視され、労働法規もその前提で作られているから、不採算部門の整理がなかなか進まない。
年功序列制度が残るがゆえに子育てなどで職場を一時的にでも離れる女性の進出は難しい。
国全体として成長産業へのシフトが遅れ、国力の衰えに伴って全体としての就業機会は減っていく。
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