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夏の甲子園総括 大阪桐蔭の強さと改善の余地がある「投手の酷使」
夏の甲子園は、大阪桐蔭の4回目の優勝で終わった。観客動員は80万人を超え、大盛況だった。
大阪桐蔭は4-3、1点差で優勝。過去94試合の決勝戦の得点差を見ていこう。引き分け再試合になった試合も含む。
中略
今大会の投手の投球数10傑。
1位は準優勝した三重高校の今井重太朗。三重には森竜之助と言う右の好投手もいたのだが、
大会に入って今井重太朗が好調だったために、ほぼ一人で投げ続けた(森は2.1回だけ)。
そのために814球もの球数を1人で投げることとなった。
夏の甲子園の最多投球数は2006年の斎藤佑樹の948球だが、これは決勝戦の再試合を含めた69回での記録。今井は52回。
1回当たりの投球数では、2006年斎藤が13.74球なのに対し、2014年の今井は15.66球。
肩への負担は相当なものだと思われる。
日本文理の飯塚も一人で5試合を投げた。1試合当たり130球を投げたことになる。これも多い。
大阪桐蔭は、2年生の田中誠也というエース級の左腕がいた。大会に入ってからも八頭戦で119球完封するなどレベルが高いところを見せたが、
準々決勝以降は3年生のサイドスロー、福島孝輔が投げ切った。田中の調子が万全ではなかったのかもしれない。
今井よりは投球数は少ないが、準々決勝の健大高崎戦で121球、1日おいた準決勝敦賀気比戦で160球、そして決勝の三重戦で118球、実に4日間で399球を投げている。
アメリカなどでは考えられない過酷な登板だ。
甲子園は、少しずつ選手の健康に配慮するようになってはいるが「投手の酷使」については、昔とほとんど変わっていない。
改善の余地があるのではないだろうか。
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