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トキのひな誕生、野生に定着する道のりは長い 2014年05月10日
新潟県の佐渡島で、野生のトキにひなが誕生した。トキの野生復帰へ、新たな段階に入った。
ひなは、人工繁殖を経て、2008年以降、島内に放鳥されたトキから数えて3世代目にあたる。
親鳥は、12年に佐渡の自然界で生まれた野生のトキだ。
環境省は「トキが本来持っている野生としてのたくましさが引き出された」とみている。ぜひ無事に巣立ってほしい。
野生復帰事業の進展とともに、繁殖の課題も見えてきた。
人工繁殖で育ち、野生に放たれた親鳥は、抱卵や給餌を放棄する例が目立つ。卵を産んでも、孵化(ふか)しない無精卵が多い。
昨年は自然界で24組が巣作りをしたが、ひなが巣立ったのは2組にとどまった。
こうした問題を克服するには、放鳥するトキに対し、施設内飼育の段階から、孵化器を使わず、給餌も親鳥に任せるのが有効であることが分かってきた。
近親交配の影響も懸念される。昨年、兄妹ペアから生まれたひな4羽は飼育施設に隔離された。
遺伝的な多様性が確保されないと、島のトキ全体の繁殖力や免疫力が弱くなる恐れがあるからだ。
血統を増やす取り組みが求められるだろう。
環境省は、トキの野生復帰事業に毎年約1億5000万円を投じている。
放鳥せずに野生のトキが増え続けることが最終的な目標だが、その時期は見通せない。
絶滅した種を復活させるには、膨大な時間とコストがかかる。トキが野生に定着するまでの長い道のりが、それを示している。
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