07/08/31 09:39:54
>>164
この無限連鎖から抜け出すのはなかなか難しい。。。
一次発酵が完了しが上澄みを別ボトルにトクトクと移し替え、
その後に残ったなんとも綺麗に沈殿した澱を見たときに感じてしまう、
新たなジュースを注ぎ込みたい荒々しい欲望は、
それ自体が押さえ込むのが難しいことだとケンジは感じていた。
「注ぎ込みたい!ここに思いっきり注ぎ込みたい!」
ケンジは、やおら「バヤリース・ホテルブレックファースト・アップル100」を
手に取り、はやる気持ちを抑えてキャップを外しに掛かった。
晩夏の午後、やや汗ばんだケンジの指先は、
キツく締まったキャップの側面を滑り続ける。
なかなか開かないキャップと闘すること数分、「カシュッ!」。
・・・その時、突然玄関の呼び鈴が鳴った。