04/08/06 03:47 paEjMnMz
仮に一日100人の来客数で経営が成り立つ店舗なら、きっちり
100人分のスープを仕込み、かつ100人の客が毎日来てくれるのが
理想的で、最もロスがないのはいうまでもない。
同じ材料費をかけてスープを作っても、50人しか来なければ途端に
一杯あたりの原価率は跳ね上がる。
でもだからって消極的に考えて、50人分だけしかスープを用意
しなければ材料費は抑えられるだろうが、一日50人分の売上では、
仕入原価であるラーメンの材料費を除く、光熱費・人件費・テナントの
賃料などのランニングコストをペイできないってことになってしまう。
設定した人数は上下するとしても、基本的に薄利多売をして、
一杯あたりのコストを下げていくのがラーメン店の経営。
だから流行ってない店より流行ってる店の方が、コストを下げる
ことに成功しているといえ、ラーメン一杯あたりの価格に対して
楽に材料費をかけられることになる。
ただここが問題で、繁盛店は総じて流行ってない場末の店より
価格が高い。繁盛して原価率を下げることに成功し、そこで
それまで以上に素材の見極めをシビアに行い、よりよい素材を
使ってラーメンを作ろうと考えて価格を上げるのならともかく、
大半は黙ってても客がつく現状に慢心し、単に利益追求のために
価格を高くしているところがほとんどだ。
まあ商売として一応の成功の結果といえる、自店を繁盛店にもって
いけたなら、思わず利益追求に走りたくなるのはわからなくもないが、
閑散としてその月の支払いにも確信が持てないままヒヤヒヤしながら
迎えたオープン当初、原価率50%近い一杯\500のラーメンを食って
くれる数少ないお客が来店した時の喜びは覚えているだろう。
現在繁盛するようになって、同じ材料費をかけても原価率35%以下に
抑えられるようになった今、小手先のアレンジを加えただけで\700に
価格アップさせて利潤を追求することだけに躍起になっている店主は、
もう一度あの頃のことを思い出してもらいたい…とか言ってみたり(w