07/09/08 17:12:20
「大阪は食い倒れの町」という言葉は、誰もが一度は耳にした事があるでしょう。
曰く、「大阪は旨いものがありすぎて全部食べきる前にひっくり返る」からとか、
「旨い物に金をつぎ込んで身代を潰すから」だそうな。
実は、この言葉の意味は戦後になって塗り替えられたものというのはご存知ですか?
もともとこの言葉は「京の着倒れ、大阪の食い倒れ」という言葉から来ていまして、
「京都では着物に金をつぎ込んで身代を潰し、大阪では食べ物に中って倒れる」という
意味でした。江戸時代、商売上手な大阪の商人たちは、新鮮なものを使ったと偽って
料理を出し、それを食べた旅人が腹を壊すという意味だったのです。
その皮肉なフレーズが定着し、東海道中膝栗毛の作中でも使われています。
京都では金を使い、大阪で腹を壊す。「倒れる」という言葉を使った、一種の言葉遊びから
始まった言葉だったのです。
戦後、そうした悪いイメージを払拭しようと、地元の外食産業が大阪は旨い物の町と
スローガンを掲げ、そこで「食い倒れの町」という言葉を使ったのです。
さて、大阪の現状はどうでしょうか。
バカな観光客目当ての粗悪な名物料理、地方から拝借してきた「オリジナル」の料理の
数々。どうやら、大阪は未だに食い倒れの町、という事らしいですね。
もちろん「オリジナル」の意味で。