07/07/03 00:24:02
タンパク質分解酵素に注目したヒトの食性
>ヒトにおける胃粘膜抽出液の比活性値は1.50という報告があり、
>この値は類人猿において一般的と考えられる値と比べて明らかに低い値である。
>このことは雑食性の強いヒトの食性を反映したものであると考えられ、
>この形質はヒトが類人猿と分岐した後に獲得されたものであると考えられる。
>ヒトにおいて見られていたペプシノゲンの多様化はホミノイドに共通した特徴であることが分かり、
>肉食への適応に必要な消化酵素側の変化はホミノイドの共通祖先の段階で既に起こっていたものと推測された。
>またホミノイドが多様なペプシノゲンAを持っていることは、食物に含まれるタンパク質を効率よく消化するのに有利であると考えられる。
>ホミノイドの大きな特徴の一つに大脳の巨大化が上げられるが、
>大脳の発達や機能維持には、神経伝達物質の前駆体として様々な種類のアミノ酸が大量に必要であることが知られている。
>ホミノイドは多様なペプシノゲンを獲得した事により、効率よく食物タンパクを消化して様々なアミノ酸を十分に供給する事が可能になったため、
>大脳の巨大化が可能になったのではないかと考えられる。
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