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首相主催の「桜を見る会」を巡る問題で、立憲民主や国民民主、共産、社民の野党追及本部は27日、政府事務局側と警察庁にヒアリングを行った。会に反社会的勢力が参加していた疑惑について、菅義偉官房長官は26日の記者会見で「把握していなかったが、結果として入っていたのだろう」などと発言したため、野党は厳しく追及。ヒアリングはこれまで公開されていたが、今回は「機微に触れる問題」(黒岩宇洋衆院議員)として非公開だった。冒頭と、終了後に行われた記者への説明での主なやり取りは以下の通り。【江畑佳明、大場伸也/統合デジタル取材センター】
<冒頭>
■「深刻で闇深いステージに入った」
原口一博衆院議員(国民民主) 暴力団対策法が何を意図しているか。反社会的勢力を決して許さない。徹底的に封じ込めて社会からなくすこと、これが私たちの目指すものだ。昨日、官房長官が(反社会的勢力の出席を)半ば認める発言をしているが、忸怩(じくじ)たる思い、「絶対にあってはならない」「うそではないか」という思いだ。
桜を見る会には皇族の皆様、各国大使、要人の皆さん、そして功労のあった皆さんがお見えになっている。その場に反社会的勢力、反社会勢力とつながりがある人がいただけで、とんでもないと思う。日本国の信用、社会の信用を回復するためにも、私たちは徹底的に追及する。
黒岩宇洋衆院議員(立憲民主) 反社会的勢力の参加に加え、詐欺まがいのマルチ商法かと言われている人物への招待状への発送と、さらに深刻な闇深いステージに突入してしまった。我々は大変、危機感を覚えている。今日は警察庁にも来てもらっているが、今回は機微に触れる問題なので、このあとはクローズという形で、忌憚(きたん)なく警察庁から暴対法と反社会勢力に対する取り締まりの見識を聞きたい。我々もこの問題にどう対応していくか、考えて追及していく。
<終了後の記者への説明>
■警察庁「把握できていない」「個別事案には答えられない」
黒岩議員 まず警察庁に、暴対法、暴力団排除についての具体的な取り組みについて聞いた。「徹底的に排除している」という趣旨の話だった。
今回、昨日官房長官が認めた、反社会的勢力が入っていたという事実認識について、内閣府は「同じ認識です」とし、内閣府として認めた。警察庁は「名簿の提出を受けていないことから、参加者を把握できていない」とした。また「反社会的勢力が入っていたとなると、個別の事案になるので、この場ではお答えできない」とのことだった。
我々は、内閣府が何らかの調査をすべきだと思うが、調査するかどうかについて一切答えない。反社会的勢力の参加は2週間前から、インターネットや報道、我々の指摘から出されていた。
内閣府は11月21日の(参院内閣委員会での)杉尾秀哉議員(立憲民主)の指摘で、初めて反社会的勢力の参加を知った。それから1週間。当然、警察に相談すべきことなので、相談をしたのかと聞くと、「全くしていない」と。「国民に対してどういう思いか」と尋ねたが、残念とも、遺憾とも言うわけでもなく、「仮にそれが事実であればよろしいことではないと思う」。当事者意識のない、人ごとのような対応だった。
再来年度以降、改めて(桜を見る会を)開催すると聞いているが、とてつもない闇の世界にまで陥っていることへの責任など、全くもって垣間見られないことが大変残念だ。
■内閣府「官房長官の発言がすべて」
記者 内閣府は認めたとのことだが、確認の根拠についての説明はあったのか。
黒岩議員 具体的にはなかった。
田村智子参院議員(共産) 「官房長官の発言がすべて」と言って、読み上げただけ。「そういうご指摘を受けたから」程度。
記者 今後どういう視点で追及していくのか。
黒岩議員 さまざまな情報が寄せられつつある。具体的な名前とか、ここではつまびらかにいえないが、そういった情報提供を警察にもしながら。(実態解明は)主催者に一義的な責任がある。立法府として相当強く要請していく。
記者 (マルチ商法を展開して破綻し、特定商取引法違反容疑で家宅捜索を受けた)「ジャパンライフ」は反社会的勢力と認識しているのか。
田村議員 事実上そうだと私は思っている。詐欺まがいの行為を繰り返してきたから。
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毎日新聞
2019年11月27日 21時42分
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