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学校法人「森友学園」をめぐる補助金詐欺事件の初公判が３月６日に大阪地裁で開かれます。この事件では、前理事長の籠池泰典被告と妻の諄子被告が３００日にわたり勾留されていましたが、ようやく裁判が始まって事件の真相が明らかにされようとしています。その初公判を前に、両被告がＭＢＳの単独インタビューに応じました。
■「一般の市民の方に混ざりこんで」
おととし、大阪地検特捜部に詐欺などの罪で逮捕・起訴された学校法人「森友学園」の前理事長・籠池泰典被告（６６）と妻の諄子被告（６２）。去年５月、約３００日に及んだ勾留を経て保釈されました。あれから９か月、裁判を目前に控えた両被告が２月２２日、取材に応じました。
「もう９か月経ったかね。（Ｑ．今はどのような生活を？）今は“普通の生活”ですよね。一般の市民の方に混ざりこんで、図書館に行ったり、朝方は私の愛犬をお供に連れて家来を引き連れて、散歩に行ったりね」（籠池泰典被告）
自宅は強制競売で去年７月に売却され、すでに不動産会社の手に渡っていました。
Ｑ．収入源は？
「この間ね、お父さんの散髪に…１５００円する散髪屋さんに行ったときにね、１３００円しかなかったんです。信じられないでしょ？まあ、それだけで想像していただいたら」（妻・諄子被告）
■「工事費の水増しはない」と否定
３月６日に初公判を迎える森友学園をめぐる「補助金詐欺事件」の起訴内容は主に２つです。１つは、小学校の建設工事費を水増しした契約書を国に提出し補助金約５６００万円をだまし取ったとされるもの。本来、施工業者と工事費１５億円で契約書を交わしていましたが、国には８億円多い２３億円と記載されたものを提出していました。この件について泰典被告は、「水増しはない」と強く否定しました。
Ｑ．補助金を多く受け取るために工事費を水増ししていたのでは？
「全然。いやそれは全然、水増しなんかしてないけどね。まったくしてない。そんな意識はまったくない」（籠池泰典被告）
Ｑ．実際は１５億円だという認識はそもそもあったのか？
「建設業者は高ければ高い方がいいわけですよ。ただ僕たちの方はそんなのないですよ。当時、五輪のことで物価が高騰、建築費が高騰していたというのもあるから…」
２つ目の起訴内容は、特別な支援が必要な「要支援児」に支給される補助金など約１億２０００万円を大阪府と市からだまし取ったとされるものです。大阪府は障がいなどがある園児を受け入れている幼稚園に対して、親への説明と同意を条件に補助金を支給しています。しかし、森友学園が運営する「塚本幼稚園」に長女を通わせていた図越寛さん（３８）は、何の説明もないまま長女を「要支援児」に加えられていました。図越さんの長女は乱視矯正の眼鏡をかけていましたが、日常生活に支障はないといいます。
「ショックではありましたけど、同時に大変強い憤りを感じました。教育機関である幼稚園が、通っている子どもたちを補助金詐欺のまさしくダシにしている、公金詐取をしている」（かつて長女が「塚本幼稚園」に通っていた図越寛さん）
このことについて尋ねてみると…
「そこの部分は言いたいところだけど、裁判に入るから。弁護士の先生にも迷惑かかるからね、それは…（首を振る）」（籠池泰典被告）
その上で、不正を見抜けなかった行政に責任の矛先を向けました。
「あれはね、行政って大阪府でしょ？ずっと毎年１回、監査に来ていたわけですよ。そこで見ないといかんよね。そこで指摘してあげて、変な方向に行っていたら『それはダメです』と言ってあげるのが行政でしょ？そのために監査しているんじゃない？ごはん食べに来てるわけじゃないでしょ？それが作動してなかったということでしょ？…それだけ言っときますわ」（籠池泰典被告）
関係者によりますと、泰典被告は国の補助金事件については全面的に争い、府と市の補助金事件については被害額など一部を争う方針です。一方、諄子被告はいずれの内容も否認し無罪を主張する方針です。
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MBSニュース
2/28(木) 14:13配信
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