19/01/19 23:21:36.88 KeC8tvfI9.net
「築地は守る、豊洲は生かす」の公約は跡形もない。小池都政が築地市場跡地を国際会議や展示会などを開く「MICE施設」とする再開発計画が報じられた。ホテルやレストラン、船着き場なども整備。民間に長期で貸し付け、2040年代までに段階的に開発を進めるという。
小池知事は17年6月、築地跡地に「食のテーマパークを有する新たな市場」の整備構想を表明。豊洲市場から戻る希望者の支援を検討すると言って、移転慎重派に期待を抱かせた。
しかし、豊洲市場の「千客万来施設」の運営予定会社が反発すると、小池知事はテーマパーク構想を封印。昨年12月には跡地を都の中央卸売市場会計の管理から一般会計への有償所管換えを決め、跡地で市場を運営する道を自ら絶った。
公約違反のMICE施設の整備と運営には莫大な税金がかかる。一般会計による跡地買い取りに約5500億円を費やす方針で、建設費用も億単位。ランニングコストも多額の費用を要する。そこで都庁内で浮上してきたのが、カジノ誘致構想だ。
■「MICE化に築地跡地は狭すぎる」と専門家
「カジノを併設し集客力を上げ、費用回収を視野に入れるのは自然の流れ。自民党都連の幹部にはカジノ誘致に積極的な議員も多いため、小池知事が手打ちに利用するとの観測もあります」(柳ケ瀬裕文都議=維新)
首都圏のカジノ開設は、菅官房長官の意向で「選挙区の横浜市」との臆測も流れたが、地元有力者の反発により頓挫したとの情報もある。その間隙を突き、小池知事が東京誘致で自民にスリ寄るわけだが、テーマパーク構想の公表も直後の都議選で移転慎重派を取り込む方便。カジノ誘致も2選を目指す来年の知事選を見越した自民へのゴマスリ。権力にしがみつくためには何でもやるのが小池知事だ。建築エコノミストの森山高至氏はこう言う。
「MICE化には築地跡地は狭すぎます。広さ23ヘクタールは幕張メッセの敷地(22ヘクタール)がギリギリ収まる程度。世界一広い独ハノーバーメッセは建物部分だけで46.5ヘクタールもある。半端な展示場を建てても、国際競争に勝てません。将来を考えれば、築地跡地に市場を改めて整備し、豊洲市場から再移転。広い豊洲跡地をMICE化した方がいい。豊洲市場の初市の鮮魚入荷量は前年比35%減。アクセスの悪さから買い出し人も都外の他の市場に流れていると聞きます。毎日通う魚河岸を交通不便な地に移し、期間限定で大面積が必要な展示場を繁華街近辺で狭い地につくるとは、アベコベな発想です」
小池知事の手にかかれば「築地は壊し、豊洲は殺す」となるばかりだ。
日刊ゲンダイ
2019/01/19
URLリンク(www.nikkan-gendai.com)