18/09/12 08:24:57.28 CAP_USER9.net
朝日新聞社の「財務省による公文書の改ざんをめぐる一連のスクープ」が5日、今年度の新聞協会賞に決まった。学校法人・森友学園との国有地取引問題に注目が集まっていた裏で、財務省が多数の決裁文書を改ざんしていた事実を調査報道で明らかにした。公文書管理のあり方を見直す機運を高めたことなども評価された。
問題の発覚後、財務省は幹部ぐるみで公文書を改ざんしたようだ―。
そんな情報をつかんだ取材班のメンバーが当初抱いた印象は、「まさか」というものが大半だった。「民主主義の根幹を支える」とされる公文書の改ざんが事実であれば、とんでもないことになる。
ただ、それまでの経緯を踏まえれば、「あり得ない話ではない」という思いも重なった。
昨年2月、朝日新聞は、森友学園に売却された大阪府豊中市の国有地の取引について疑問視する記事を特報した。近隣の取引例と比べて大幅に安く売却されながら、金額が非公表となっているとの内容だ。
学園には、安倍晋三首相の妻昭恵氏が関わっていた。9億5600万円の鑑定価格に対し、値引き額が約8億2千万円だったこともわかり、これらの報道などをきっかけに国会での追及が始まった。
安倍首相は早い段階で取引への関与を否定し、「私や妻が関わっていれば首相も国会議員も辞める」と表明。一方、学園の籠池泰典理事長(当時)は大幅値引きでの購入を「神風が吹いた」「何らかの見えない力が動いた」などと表現し、昭恵氏や国会議員らとの関係を次々に明らかにした。
追及に対し、財務省理財局長だった佐川宣寿(のぶひさ)氏は政治家らの影響を否定。取引の正当性を主張する答弁を繰り返した。
佐川氏の答弁姿勢で際立ったのは、詳しい経緯の説明を避けようとする態度だった。とりわけ、「記録は廃棄した」とする答弁は文書管理の面でも方々から疑問視された。
明らかにしたくない何かがあるのではないか―。取材班はそんな疑念を募らせたが、「記録がない」と言われてしまえば打つ手がない。6月に国会が閉会し、10月には総選挙で与党が大勝した。
その一方でつかんだのが、「改ざんの疑い」という情報だ。東京・大阪両本社の社会部から数人ずつの記者とデスクが加わる取材班を組み、詳細を詰める取材を開始した。
年をまたいで重ねた取材の結果、財務省が国会議員らに提出していた決裁文書とは記載内容が違う文書の存在が確認できた。当初は記載されていた取引の詳しい経緯や、「特例的な内容となる」「本件の特殊性」といった文言が、国会議員らに提出された文書からは消えていた。
ただ、「確認した文書の内容は、本当に決裁を受けたものなのか」「改ざんが行われたのは、問題が報じられた昨年2月以降で間違いないか」といった点は、文書を確認しただけでは証明しきれない。裏付けのための取材をさらに続け、検証を重ねた。その結果、確証を持てた内容を報じたのが、今年3月2日付朝刊の「森友文書 書き換えの疑い」の記事だ。
報道後、財務省が「大阪地検の捜査に支障がある」とコメントを避け続ける中、同月9日付朝刊でも改ざんされた内容や分量を詳報した。この日、佐川氏は国税庁長官を引責辞任。週末を挟んだ12日、財務省は14件の文書での改ざんを認め、麻生太郎財務相が謝罪した。
改ざんされた後の決裁文書は、資料を求めた参院予算委員会に提出されていたほか、取引の経緯を調べていた会計検査院にも渡されていた。真相究明が続いていたさなか、財務省は公文書に手を加えて不都合な事実を隠していたことになる。
改ざん報道をきっかけに実施された省内調査の結果、国会で存否が焦点となっていた交渉記録が、問題発覚直後に廃棄されていたことも判明した。報道がなければ、こうした隠蔽(いんぺい)行為は埋もれたまま、この先も同じようなことが繰り返されたかもしれない。
報道から3カ月後の6月4日、財務省は調査報告書を公表した。はじめて「改ざん」という言葉を使い、その動機は「国会紛糾を避けるため」だったとした。主導したのは「佐川氏だった」とも認定し、佐川氏を含む当時の幹部職員らを処分した。
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朝日新聞
2018年9月5日14時29分
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