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2018.1.18 京都新聞
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米国側が秘密裏に、旧満州のハルビン近郊にあった関東軍防疫給水部「731部隊」関係者を尋問した調書の中から、京都帝国大医学部出身で戦後は医学部長も務めた病理学者、岡本耕造教授の尋問調書を解読してみることにした。
岡本調書は敗戦後2年の1947年11月22日付。2段落目まで5行で、病理学者、解剖などの単語を別として簡潔な英文だ。
<岡本博士は1938~1945年の間、ハルビンにいた病理学者であった。彼は実験はせず、詳しい実験計画を知らされずに、解剖に従事した。
以下のリストは彼の解剖によって明らかにした実験的疾患とその概数。>
続いて疾病を九つ挙げたリストがある。
<病名> <件数> <感染経路>
ペスト 50 呼吸、注射
腸チフス 8 経口5、注射3
赤痢 20 経口 シガとコマガネ
コレラ 50 経口
炭疽 30 呼吸、注射、経口
馬鼻疽 5 注射?
チフス 5 注射?
感染症以外 20
マルタ熱 1 病理診断で結核
辞書を何度も引いたが、医学英語に自信が持てない。この淡々とした記載では731部隊がただ通常の患者を解剖したリストにも見える。「人体実験」について何が言えるのか。「Shiga」は滋賀県だろうか? 英文タイプが潰れて判読しにくい箇所もある。そこで、米国での研究歴が長い医学者を含む医師3人に英文と仮訳に目を通してもらった。
(以降ソースにて)