17/12/24 08:25:59.97 CAP_USER9.net
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語録を並べただけでは芸がない。“言葉”と“大人”の研究を続けるコラムニスト・石原壮一郎さんが2017年の各界語録を分析。「大人げない発言大賞」を選んでもらった。
浜の真砂は尽きても、世に大人げない発言は尽きません。今年も、さまざまなジャンルのさまざまな人たちが、想像を超える大人げなさを発揮し、世の中を呆れさせてくれました。ひときわトホホな輝きをはなった大人げない発言をクローズアップしてみましょう。
今年もまた貫禄の大人げない発言を連発して、我が国の大人げないシーンを力強く牽引してくれたのが、安倍晋三首相です。さすが我らがリーダーです。
とくに着目したいのが、2月に衆院予算委員会で、森友学園をめぐる疑惑を追及された際の発言。
「私や妻が関係していたということになれば、まさに私は、それはもう間違いなく総理大臣も国会議員もやめるということははっきりと申し上げておきたい」
安倍首相自身や昭恵夫人が「何の関係もなかった」と言い張るにはどうしても無理があります。安倍首相には「なぜこんなに強気だったのか不思議で仕方ないで賞」と、もっとも栄誉ある(?)「金賞」を贈らせてください。盾とか賞状とかはありませんが、気持ちだけでも受け取っていただけたら幸いです。
政界からは、ほかにも珠玉の大人げない発言が、たくさん飛び出しました。
国会議員だった豊田真由子氏が、元秘書に投げつけた「このハゲー!」「ちーがーうーだろー!」といったセリフは、大人の理性があればとても言えません。人は見かけや経歴によらないという驚きを込めつつ、「人間の深い闇のようなものを見せてもらったで賞」にふさわしいかと。
小池百合子東京都知事が総選挙前に発した「排除いたします」も、それまでの狡猾で如才ないイメージを打ち破るウカツなひと言でした。いろんなことをわからせてくれたことへの感謝を込めて「言葉は怖いなと全国民に思い知らせてくれたで賞」をお贈りします。
自民党の山本幸三衆院議員が「何であんな黒いのが好きなのか」と発言したというニュースには、目を疑いました。とても21世紀の出来事とは思えません。
後日の「アフリカが『黒い大陸』『暗黒大陸』と表現されたことが念頭にあっての発言」という説明も、差別意識の根深さを念入りに露呈しただけでした。「発言にもその後の弁明にも唖然とさせられたで賞」を贈呈いたします。どうして問題になったのか、たぶん、今でもわかっていらっしゃらないかと思いますが。
世界の首脳で、大人げない界の両巨頭と言えば、文句なしでこのふたり。ドナルド・トランプ米大統領と、北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長です。
お互いに相手を「小さなロケットマン」だの「老いぼれ狂人」だのと罵り、ハタ迷惑な挑発をやめようとしません。ふたりまとめて「己の立場や影響力がぜんぜんわかっていないで賞」をお贈りします。仲よく受け取ってください。
経済界では今年、名門とされる大企業が大人げない不祥事を次々と起こしました。その中でランクインしたのは東芝の綱川智社長。「数字を見ると、正しいとは言いにくい」という発言からは“大企業病”の症状もうかがえます。「どことなく他人ごと感が漂ってしまっているで賞」をお贈りしましょう。
スポーツ界からは、まさに騒動の渦中にある角界から、元横綱の日馬富士にお出まし願うとしましょう。
現時点では貴乃花親方が沈黙を守り、事件の詳細は明らかになっていません。日馬富士としては、けっして納得したうえでの引退ではなかったはず。引退会見でも、「これからのことを思ってしかったが、行きすぎたことになった」と、微妙に不満が見え隠れする発言を連発しました。記者の質問に露骨にムッとしていた伊勢ケ浜親方とともに、「釈然としないという本音が端々からにじみ出ていたで賞」をお贈りします。
芸能界からはふたりがランクイン。ひとり目は須藤凜々花。AKB48の選抜総選挙のステージで、唐突に「初めて人を好きになりました。私、NMB48須藤凜々花は結婚します」と言い放ちました。彼女の順位を上げるためにCDを買いまくったファンもたくさんいたでしょう。そんな彼らのショックと涙を想像しつつ、「よりによってその状況で言わなくたっていいで賞」をお贈りします。
(略)