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週刊新潮 2017年12月21日号掲載 デイリー新潮
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国の助成金詐欺容疑で逮捕されたスパコン社長こと齊藤元章容疑者。“安倍総理ベッタリ”山口敬之記者が住む超高級ホテルの家賃を負担してきたという。更に両者の先に見えてきた謎の風水師との関係は? “リハビリ”を終えた特捜部は政権中枢に斬り込むのか。
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東京地検特捜部に詐欺容疑で逮捕された「PEZY Computing(ペジーコンピューティング)」創業社長の齊藤元章容疑者(49)は、「スーパーコンピューターで衣食住は全部タダ」などスケールの大きな話をし、助成金35億円ほどを国から受け取っていた。
司法担当記者によると、
「2010年に設立されたペジーは、その年から国立研究開発法人『新エネルギー・産業技術総合開発機構』(NEDO)から助成金を得ていました。その中で助成金を不正に流用したことを認めたのが14年分。関連会社などへの事業外注費を水増しした実績報告書を提出し、助成金およそ4億3100万円をダマし取った疑いがもたれているのです」
その一方で、
「この捜査の端緒は国税。ペジーとその関連会社との間で架空取引があり、それが脱税に当たるのではないかと当局は疑ったようです。国税と連携する特捜部の財政班が捜査を進める中で、今回の助成金詐取が出てきた。勾留期限を迎える12月25日に詐欺容疑で起訴。金額が大きいのでそのまま勾留され、年明けに脱税容疑で再逮捕される見通しです」
したがって初夢は塀の中で、ということなのだ。
■風水師との関係
かねてより、そして12月14日号でも本誌(「週刊新潮」)が報じた通り、齊藤社長は単なるベンチャー経営者ではない。周囲を取り巻く人々も著名人、権力者、風水師……と様々で、ひとりが山口敬之元TBSワシントン支局長(51)である。
伊藤詩織さん(28)への準強姦疑惑で逮捕状が出ていた山口記者は、ペジーの顧問に就任。齊藤社長が家賃などを負担する形で、東京・永田町の「ザ・キャピトルホテル東急」の「レジデンス」住民となった。戸数はわずか14、部屋の広さは82~294平方メートル、賃料は月68万~240万円だ。
一般財団法人として「日本シンギュラリティ財団」を立ち上げ、代表理事に山口氏が収まったのは昨年3月のことだった。(所在地は山口記者の実家)。ジャーナリストが財団の代表とは奇異に映って仕方ないが、齊藤社長も理事に名を連ねている。
そして、財団がカネ集めの装置として使われていた形跡が見え隠れするのだ。
「去年の10月くらいのことです。その財団にかなり傾倒していた経営者がいまして、齊藤さんって大丈夫なんですか?と聞いてきたんです。カネを出すか逡巡していたんでしょう」
と、霞が関関係者。
「『ピアノとフルートの会』と言われて行ってみたら、ファンドの方もいて。宗教がかった雰囲気があったと。これは『風水師が主宰する会』だと説明されたそうです。そういった場で齊藤さんは投資を訴え、加えて“自民党から出馬して日本を救うんだ”という話をし、麻生太郎さんなどの自民党重鎮の方と昵懇であるとも主張していたそうです」
山口氏の著書『総理』の中で明かされるように、TBS時代の彼が第1次安倍内閣の退陣を速報できたとネチッこく自賛するシーンがあるが、これは麻生氏という強い情報源があったからだ。
「齊藤さんはここ数年で変わってしまった……」
とこぼすのは、彼の交遊録中の人物だ。
「齊藤さんは学者ですからお金のことは不得意。“カネが要る”と周りの人間が言って、それに乗っかってしまったところがあったんじゃないですか。その風水師の方が紹介してくれたはずのクライアントに直接話をしに行ったり、お金集めを一所懸命にやるようになった。“山口さんはよくないですよ”と僕は言っていたし、風水師も“キャピトル(レジデンス東急)みたいなところに部屋を与えてはダメですよ”と齊藤さんを諫めていたほどです」
申告漏れか所得隠しか
風水師は齊藤氏とセミナーを開催してきた事実がある。財団への出資を募ったことがあるか質すと、風水師の秘書はこう回答した。
「絶対に違います。山口氏らが財団を作ろうとしていたところまでは聞いていましたが、それができたのかどうかまでは知らされていなかったからです」