17/12/21 18:10:13.68 CAP_USER9.net
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安倍晋三首相が首相官邸を訪れた外賓に会う時、「いすの高さ」を巧妙に調節して相手国やその外賓に対する態度を意図的に示す外交手法を使っているという見方が出ている。
特に韓国に対しては、現政権関係者を含め第1野党の代表に会う時も、ほぼ例外なく安倍首相の方がやや高いいすに座り「見下ろす」の位置関係を取っていることが確認された。
こうした見方が取りざたされたきっかけは、14日に行われた保守系最大野党「自由韓国党」の洪準杓(ホン・ジュンピョ)代表との会談だ。東京都内の首相官邸で、2人が向かい合って座った時、安倍首相が座った1人掛けソファーは花柄があり、肉眼で見ても洪準杓代表が座ったソファーより少し高かった。このため、「屈辱外交」という声が上がった。
洪準杓代表はこの時、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の「屈辱訪中」に対抗して訪日し、安全保障問題での協力を話し合った。日本の首相と韓国の野党代表という地位的な違いはあるものの、わざわざ別のいすを用意したのは稚拙だという声が上がっている。
まさに同じ日の数時間後、同じ場所で行われた安倍首相とアントニオ・グテーレス国連事務総長との面談ではいすが変わっていた。国連事務総長はどこへ言っても国家元首と同等の待遇を受けるのが慣例ではある。米国への影響力が大きい国連の指導者であり、西欧出身(ポルトガル)のグテーレス事務総長のいすは安倍首相と同じ「座面が高い花柄のソファー」に変わっていた。2人は同日、北朝鮮に対する圧力の強化について話し合ったという。
その後、19日に訪日した韓国外交部(省に相当)の康京和(カン・ギョンファ)長官との会談時はいすが再び洪準杓代表との会談時のものに戻った。文在寅政権の初代外交部長官である康京和長官は、前政権で行われた韓日従軍慰安婦合意に問題があるとして改正論議を指揮している。先日の文在寅大統領訪中にも同行し、「(中国主導の広域経済圏構想)『一帯一路』参加」などを実務調節した。安倍首相が不満を抱く人物と言ってもいいだろう。
これに先立ち会談した韓国与党関係者にも同様のいすの配置が行われた。下の写真は今年5月の文在寅大統領就任直後に、韓日シャトル外交復活などの任務を負って大統領特使として訪日した文喜相(ムン・ヒサン)元国会副議長との会談の様子だ。文在寅大統領は大統領選挙中、ずっと韓日慰安婦合意を批判してきた。「日本通」を自任する文喜相特使ら韓国与党の人物に初めて「復讐(ふくしゅう)」が開始されたのではないかという声もある写真だ。
その後、6月に丁世均(チョン・セギュン)国会議長が訪日した時は、安倍首相と丁世均議長のソファーの高さは同じだった。丁世均議長は現在無所属だが、与党「共に民主党」の前身「民主党」出身で文在寅大統領の大統領選挙時の功労者だ。共に民主党の宋永吉(ソン・ヨンギル)議員は18日、メディアとのインタビューで、「もともとは安倍首相側で丁世均議長に低いいすを出したが、それを見た丁世均議長が『それなら会わない』と言ったため、(同じいすに)変えてきた」と後日談として明かした。
安倍首相は朴槿恵(パク・クネ)政権時代の2015年に尹炳世(ユン・ビョンセ)外交部長官=当時=に会った時は、はじめからこの「同じ高さ」のピンクのソファーを置いていた。このころは北朝鮮に対して強硬論を展開していた朴槿恵前大統領との会談を粘り強く要求していた時期で、当時、韓日従軍慰安婦交渉が行われていた。韓国の長官だが、それなりの「おもてなし」をしていたのだ。
外交は儀典に始まり儀典に終わる。賓客を迎える態度、食事会の有無、陪席者からいすの配置、視線の高さ、あいさつの仕方など、すべてが政治・外交的メッセージを持つ。いすの高さの調節から相手国首脳との食事会拒否など、さまざまな「外交戦術」を動員して自国の利益を貫き通そうと攻勢を繰り広げる周辺国に対し、冷静な認識を持って堂々とした対応を取るためにも、国論を一致させるべき時期にある、という声も上がっている。