17/11/06 17:10:13.95 CAP_USER9.net
衆院選を通じてメディア報道への疑問を強くしました。事前の世論調査で新聞各紙が「自公圧勝」と報じましたよね。
かなり細かい数字まで出して、まるで開票速報のようでした。あれが有権者の投票行動にバイアスをかけたのではないかと思うのです。
実際にうちの大学の学生はあの報道を見て、「選挙に行っても仕方がない。あのような結果になるのなら、
野党に投票しても意味がないので自民党に入れちゃおうという気になった若者が多かったのでは?」と話していました。
御用メディアだけでなく、マトモなメディアまで、中立性を意識しすぎるあまり、世論調査の機械的な数字を偏重する。
中立重視だとメディアが思い込んでいる報道が逆にバイアスをかけることになっていませんか。
どうして迷っている人に変な行動指針を与えてしまうような報道をするのでしょうか。
開票結果を受けた報道にも疑問があります。おかしいと思ったのが、「圧勝」「大勝」という表現です。
与党の議席数は選挙前比で微減です。増えたわけではない。それなのに「圧勝」という言葉を使えば、
「ああ、与党はますます勢いを増したのだ」と読者は思ってしまう。
それに、安倍政権は、立憲民主党が野党第1党になったことに大いにショックを受けたと思うんです。
議席数こそ大差がついているものの、国会での議論や与野党協議では野党第1党が前面に出るわけですから、選挙前と状況は大きく変わった。
ところが「圧勝」というメディアの報じ方ですと、一段と政権基盤が強化されたような印象を受ける。
■世論調査の数字偏重が投票行動にバイアス
「1強の驕り」という表現もそう。私はあれは「驕り」ではなく「怯え」だと思います。安倍首相は強くない。むしろ“弱虫”です。
だからすぐ怒ったり、過激に相手をやっつけようとしたり、ゴリ押ししたりする。「国難」という言葉を口走る。
本当に強くて自信のある人は、そんなことはしない。反対意見でもおおらかに受け止め、一緒に解決しましょう、となる。
それなのに「1強の驕り」と言えば、読者は、安倍首相が唯一の強者だと思ってしまうじゃないですか。
ジャーナリズムは言葉を商売にしているのですから、もう少し緻密さとデリカシーをもって報じて欲しい。
有権者の意識が低いというようなことを言う前に、自分たちの報じ方をいま一度、見つめ直して欲しい。
もうひとつ気になったのが、選挙戦に突入したら、モリカケ問題への言及が一気に減って、
各政党の公約を横並びで伝えることばかりに紙面が割かれていたことです。なんだか急に「総選挙モード」になってしまって、
結局、メディアが一番乗せられて、安倍政権の思うツボにはまっていたのではないですか。
今度の選挙を通じて感じたのは、「1強」や「圧勝」などメディアがみな同じ言葉を使っている時、
たぶんそれは違うだろうと疑ってかかるべきだということ。そして、メディアのモードが一斉に変わる時は危ういということです。
読者や有権者は、常日頃から真実がどこにあるのかを自ら探り出す構えを持っていないと、踊らされているメディアにさらに踊らされて、
本質とは違うことを信じ込んでしまう恐れがある。つくづく気をつけなければいけないと思います。
URLリンク(www.nikkan-gendai.com)
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