17/10/04 13:17:35.78 CAP_USER9.net
一方、解散という安倍晋三首相の“禁じ手”が完全に裏目に出ている自民党。
「50議席以上減かも」(自民党議員)というのが、現状の相場だ。
政治アナリストの伊藤惇夫氏はこう言う。
「希望の党が150議席以上取れば、自民党単独過半数割れとなり、安倍首相の3選は完全になくなる。そうなれば、政局になるので、安倍さんは退陣というシナリオもある」
首都圏選出の「魔の2回生」衆院議員は本誌にこうこぼした。
「正直、こんなタイミングの解散は全くの予想外。後援会や公明の名簿も半分も回せていない。厳しい」
そんな恨み節に押されるように安倍首相は解散当日(28日夕方)、意表をついて渋谷駅前で雨の中、街頭演説に立った。
「都議選の最終日に市民団体の挑発に逆切れした秋葉原演説の二の舞いを避けるために直前まで極秘扱いだった」(官邸関係者)
自民選対幹部は含み笑いでこう話した。
「公明党の山口那津男代表と並んで東京で街頭に立った意味合いはわかるでしょ? 頼みの綱は公明。小池(百合子)さんの名前を一切、出さなかったことにも、ある種のサインが込められている」
解散直前、安倍首相と会食した政策ブレーンはそのサインをこう解説する。
「安倍さんは1年前、小池さんの要望に応じて官邸で1時間以上も会談し、“改憲勢力”として密約のような契りを交わしている。状況は大きく変わったけど、安倍さんは『今でも何となく小池さんとはつながっているんだけどなあ~』とぼやいていました」
一方で、政治ジャーナリストの角谷浩一氏は9月17日に投開票された大阪府摂津市議選の結果に言及。小池系「市民ファーストの会」候補4人が出馬したが、いずれも惨敗した。
「3候補に至っては3桁(100票)にも届かない大惨敗。小池ブランドは東京限定でしか通用しないことを証明した」(角谷氏)
自民党の塩谷立選対委員長は摂津の失敗例を盛んに引き合いに出し、「しょせんそんなもんでしょ。小池さんも十分わかっているはず」と周辺に余裕を見せるものの、「与党で過半数」という予防線を張るのも忘れてはいない。
小泉進次郎氏や菅義偉官房長官は相次いで「小池さんは出てくるのではないか」と発言した。
「実は小池さんが出馬すると戦略的に発言するよう党から指令があった。都知事を投げ出したら、批判されるので、本音では彼女は出ないと思う。非自公で過半数取れるほど候補者がいないしね」(政府筋)
日本最大の保守系右派団体「日本会議」は小池氏につくのか。会長で国際政治学者でもある田久保忠衛氏は本誌に「選挙戦にかかわりはしない」と前置きした上で、こう話した。
「安倍首相のほうが国際情勢に対する対応や志に明らかに大義がある。小池氏から現在の北朝鮮有事、超大国・米国の凋落により中国が世界的影響力を広げようとしている現状への危機意識や対応について何のビジョンも聞かれない。小池氏は頭でなく勘で勝負に出ているだけ。寄せ集めの野合集団に一体何ができるのか? テレビ向きのレベルの低い発想では馬脚を現すのは目に見えている」
自民党関係者はこう票読みする。
「期待感以上に伸びないのでは。共産党と決裂して原則対抗馬を立てられるのも痛いはず。小池氏の誤算は希望の党の代表になることを都政で連携する公明党に事前に伝えず、怒らせたこと。今回は票を回してもらえない。現在のトレンドでは小池氏出馬想定で東京、大阪、愛知、北海道は自民4対希望6(非自含む)。千葉、神奈川、埼玉3県は自民3対希望7。その他の地域は6対4で自民優勢です。ざっくり自民50議席減で公明と合わせ国会運営の主導権が握れる絶対安定多数(261議席)ギリギリというところ。希望は120~140議席になるのではないか」
小池氏が都知事の座をなげうって出馬しても自公の過半数割れ、希望の党を中心とした野党で過半数に達しなければ「野党第1党の党首に過ぎず、小池氏の女性初の首相の野望は一気にしぼむ」(自民党幹部)。
政府関係者によれば、小池氏はその場合の保険として自民党内に“分断工作”をしかけているという。
「小池さんのターゲットは石破茂元幹事長とその派閥、野田聖子さん。携帯に電話をし、直に説得しているようです。石破さんも迷っている。安倍退陣になれば党を割らなくても首相の椅子は転がり込むので、石破さんは簡単には乗らないとは思うけど……」
dot.asahi (2017.10.3 07:00)
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