06/12/22 02:23:31 vzulobOy
「秋刀魚の味」について、まったく理解してないことが明らかになりましたな。
笠智衆(軍艦の艦長)と加東大介(部下)の会話はこうだ。
加東「艦長、どうして日本は負けたんですかねえ」
笠「うーん・・ねえ」中略
加東「けど艦長、これでもし日本が勝ってたら、どうなってますかねえ」
笠「さあ、ねえ」
加東「勝ってたら、今ごろあなたも私もニューヨークですよ、ニューヨーク。
パチンコ屋じゃないですよ、ほんもののニューヨーク。」中略
笠「けど、負けてよかったじゃないか」
加東「そうですかねえ・・・そうかもしれねえなあ。バカな野郎が威張らなくなっただけでもね。
艦長、あんたのことじゃないですよ。あんたは別だ。」
笠「いや、いや・・」
これのどこが「戦争をし足りない」という表現になるのか、まったくもって不思議。
今公開中の「父親たちの星条旗」でも語られているが、軍隊における連帯感は、
国家よりも、部隊や戦友たちに重きが置かれるわけで、戦友(上官だが)との久しい対面で
昔を懐かしみ、軍歌のひとつも歌うのは自然な感情の発露だろう。
こんな人情の機微を理解できないたわけが、なにが俳句か、ふざけるな。
ちなみに、「秋刀魚の味」における軍艦行進曲は象徴的なメタファーであり、
「ナナナナナント」などという下品な煽りで紹介されるべきものではない。
大体、ラストシーンは、娘を送り出し、酔っ払って帰宅した笠智衆が、寂しげに
「守るも攻むるも鉄(くろがね)の~♪」と軍艦行進曲を口ずさむところで終わってるのに、
それもスルーってことは、見てないか、適当な知識で書いてるってことだろう。