05/01/25 23:38:55 0
>>42の続き
「続いては舞波!」
桃子の声に、舞波と呼ばれた少女はおずおずと立ち上がった。
雅や梨沙子と比べるといささか地味な感じの少女だ。
「石村舞波です、小学6年生です、よろしくお願いします」
舞波は一息でそう言うと座ってしまった。愛想も糞もあったもんじゃない。
「もう、舞波は相変わらずなんだから」
嫌われてるのかなとも思ったが、今の雅の言葉から察するに普段もこんな感じらしい。
きっと大人しい子なんだろう。
今の舞波もそっけなかったが、次の少女はその比ではなかった。
長い黒髪のその少女は、俺の方を見ようともせずに、窓の外を見ている。
「友理奈、友理奈。ほらご主人様に挨拶しないと・・・」
皆が必死に取り成すが、友理奈と呼ばれた少女はこっちを向こうとすらしない。
「あっ、何か機嫌悪いみたいだね。だったら別に無理しなくても・・・」
俺がそう言って場を取り繕おうとした時、少女はふっとこっちに振り向き言葉を発した。
「熊井・・・、友理奈・・・」
美しい少女だ。雅や梨沙子ほどの派手さは無いかもしれないけど
その分、正統派と言う言葉がピッタリ来る美少女だ。
ただ、その眼差しは氷のような冷たさを含んで、ただひたすらに俺を拒絶していた。
「あっ、友理奈ちゃんって言うんだ、ハハ・・・」
俺は何とか言葉をかけようとしたが、友理奈は話すことすら汚らわしいと言った感じで
むこうを向いて、さっきと同じように窓の外を眺め出した。