05/01/25 08:32:50 0
>>21のつづき
保田さんの事務所を出た俺はその足で洋館へと向かった。
昨日の別れ際に明日また来ると言っておいたせいなのか
屋敷の前まで来ると、壁にもたれて人待ち顔の桃子の姿が目に入った。
「あれっ、何してんの?寒いでしょ」
桃子はこっちに気付くと嬉しそうな顔をしながら寄ってきた。
今日の桃子は髪を一つしばりにしているせいか、昨日よりも幾分幼く見える。
「お帰りなさいませ、ご主人様」
ごっ、ご主人様って・・・
「やだー、もう、何赤くなってんの~」
桃子は声を上げて笑った。遊ばれてんな、俺・・・
「さっ、入ろ、入ろ。みんな待ってるよ」
桃子はそうせかすと、俺の手を引っ張って歩き出した。
「あっ、あのさ・・・」
部屋に向かう最中、俺は気になってたことを桃子に尋ねてみた。
「んっ?」
桃子が足を止めてこっちに振り向く。
「あのっ、その、こんなこと聞くのも何なんだけどさ・・・」
俺は一旦、言葉を止めておいてまた続ける。
「ここにいるみんなは既に昨日みたいなこと、経験済みなの?」