05/01/24 22:10:56 0
>>16の続き
「えっ、その、う、うん・・・」
俺は何と答えていいのかわからず、どもりながらそう返事した。
「ふ~ん、そうなんだ~」
少女は考え込むような仕草をしている。
「あっ、でっ、でも、もう大丈夫だよ。僕がこの家を引き継いだら、君達はすぐおうちに帰して上げるから」
何とかその場を取り繕おうと、俺は必死になって言葉をつないだが
彼女の返答は俺の予想とはかけ離れたものだった。
「私達、このままこの家に置いてはもらえないかな」
その後、ソファに座って桃子の話を聞いた。
桃子の話をまとめるとこんな感じだ。
彼女達は皆貧しい家の子であり、そこを高い金で買われてこの屋敷に来たらしい。
そんな風だから、例え家に戻っても居場所は無く
またどこか別の所に売られるのがオチだと言うのだ。
「ここではHなこともされたけど、それ以外ではわりとまともな暮らしをさせてくれたし・・・」
桃子はうつむきながら言葉を続ける。
「それにせっかく仲良くなったんだから、みんなと離れ離れになりたくないよ・・・」
ここまで言った途端、桃子の目からポトッ、ポトッと涙がこぼれ出した。
この時点で俺の腹は決まった。
「わかったよ、じゃあみんな今まで通り、この家で暮らしなよ」
妹が8人できるってのも悪くはないだろう。
「ほんと!?」
桃子の顔はさっきまでとは打って変わって満面の笑みだ。
「ほんとほんと」
俺も釣り込まれるようにして笑いながら答えた。