05/01/24 22:02:11 0
>.>の続き
流石に彼女達と一緒に住むことはできない。
俺が返した答えはこのようなものだった。
確かに彼女達の美貌に一瞬目を奪われたのは事実だが
年端もいかない少女達を金の力で手篭めにするなんてのはやはり良心の呵責がある。
俺の答えに頷いた保田さんは、他の仕事があるらしく
明日また来ると言い残して、俺に洋館の鍵を渡して帰って行った。
急に疲れを感じて、俺はソファに横になった。
この広大な屋敷が自分のものになることに対する驚きもあったが
それ以上に頭に浮かぶのは、先程出会った少女達の姿、そしてその悲惨な境遇だ。
遺産の話がわかった時点でも思ったが、世の中信じられないことなんていくらでもあるもんだ・・・、
「あ~、そのソファはお客さん用なのに~」
考え事をしていたため、俺は部屋に人が入ってきていることに気付かず、思わず飛び上がった。
「そんな風にゴロ寝しちゃ駄目でしょ~」
俺の目には、ドアに背を預けながらこっちをイタズラっぽい目でみている一人の少女の姿が映った。
さっきの子のうちの一人だ。
「あっ、き、君は?」
境遇の話を聞いたせいか、彼女の目をまっすぐに見られない・・・
「は~い、私の名前は嗣永桃子で~す」
少女は授業中に当てられた生徒がそうするように、手を挙げながら答えた。
悲惨な境遇にいるわりには何だか元気な子だな・・・
そんなことを思った矢先に、桃子と名乗った少女はいきなり核心に触れた。
「お兄さんは私たちがどういう経緯でここにいるか、もう保田さんから聞いたんでしょ」