04/12/04 08:01:26
そもそも、彼女が居る人に惚れてしまった自分が悪いのだ。遠距離とはいえ、好きだ
からこそ何年も続いているのだし、そんな二人の間に入り込める訳がないのだ‥‥。
きくーちはそう思って諦めようとしていた。
七つ年上の隊長と出会ったのは一ヶ月前、きくーちの一目惚れだった。若さゆえの勢
いで告白したものの、隊長には遠距離恋愛中の彼女が居た。しかしそれで諦められる
程、人の心は単純ではない。「それでも好き!彼女になれなくても側に居れれば平気
!」と、半ば強引に関係を持った。
最初は拒み、遠慮がちだった隊長も、幾度となく身体を重ねるうちきくーちを自ら求
めてくるようになっていった。義理堅く道徳心の強い彼だったが、それでも男の本能
に逆らうのは難しかったのだろう。