08/05/26 14:45:08.73 XZgcW1X70
今回のこの事件、実行犯は俺だった。ま、種を明かせばそういうことになる。
だが、そううまく事は運ばなかったのだ──、
「誰? 誰かそこにいるの?」
──なんと、ハルヒに見つかっちまったい。どうすりゃいい?
新・孤島症候群─結末編─
完全に予想外だった。たしかハルヒは下の階に走っていったと鶴屋さんは言っていた、
それが正しければハルヒは一階に行き、三階には来ないはずなんだ。しかし、今のこの状況はそうじゃない、
はっきり言おう、アイツには常識どころか既定事項すら通じないのか、っと。
「みくるちゃん? みくるちゃん見っけ!」
ハルヒに指を刺されて固まった表情のまま朝比奈さんはゆっくりとハルヒの方に向く。
別にかくれんぼをしてた訳じゃないんだが……。
朝比奈さんだけなら何とか言い訳も出来たのかもしれない、ハルヒにとって、この事件はただのサプライズパーティなんだからな。
古泉たちが仕組んだ人が消えていくミステリー、朝比奈さんは最初の犠牲者でどこかに隠れている、っということにしておけば、
たとえハルヒに見つかったとしても「見つかっちゃいましたぁ、えへへ」で、済んだかもしれない。だが、
「それ……と、……キ、キョン!?」
どこかに隠れようとしてあたふたしている俺に声を掛けた。
そうなのだ、俺は絶対見られてはいけなかったのだ、どう考えてもこの時間にはもう一人俺がいて、
今現在、鶴屋さんの部屋のイスに座り込んで居眠りをしているはずなのである。
さて、どうやってこのピンチを切り抜ける? 考えろ、俺。