08/05/25 23:46:49.67 eTK88z9K0
「おや、来て頂けましたか。」
部室のドアを開けるやいなや、真っ先に古泉が微笑んできやがった。長門と朝比奈さんもいた。
「早速ですが…」
ハルヒ絡みのことなんだろ。と俺が遮ると、
「ええ。」
と古泉は微笑んでみせた。
「ええ、それもあまり良い話ではありません。」
やっぱりか。なんでかは解らんが、そんな予感はしてたよ。
「そうですか。実は、ここ最近の閉鎖空間に異常が見られるのです。」
閉鎖空間に異常?元々アレの存在自体が異常だと思うが…。
「それもそうかもしれませんが、あの空間が無ければ涼宮さんの精神状態が不安定になることを考えると…」
そこで俺は再び古泉の話を遮った。悪かったよ、今は揚げ足を取ってる場合じゃないんだよな?だからそんな怪訝そうな顔をするな。
「助かります。」
そう言って古泉はいつものスマイルに戻った。続けてくれ。
「ええ。それでその異常なのですが、ここ最近の閉鎖空間には神人が現れ無かったり、現れてもとても小さな姿で現れるのです。」
なんだって?でもそれはお前らからしたら思わぬ僥倖なんじゃないのか?小さいほうが早く倒せそうだしな。
「確かに、神人を撃退させるのは以前より楽になったと言えます。ですが以前と違うのは、神人を倒しても閉鎖空間が消滅するまでの時間が長くなりつつある点です。神人が消滅してから約20分ちかく空間が存在し続けたこともあります。」
そうなのか?
「はい。これが何を意味しているのか、あなたに解りますか?」
…。悪い、さっぱり解らん。
「いえ、構いません。今から説明します。これは機関の…いえ僕の推測ですが、」
そこで古泉はわざとらしく区切り、
「神人は身体が小さいことによって、今までのように建設物を破壊することが困難になっています。故に、我々が神人を退けた後も閉鎖空間が存在するのは、涼宮さんのストレスが発散し切れていないことの表れなのかもしれません。」
と深刻そうに話した。うーん、確かにその説明は理に適ってると思う。それでハルヒはここ最近不機嫌そうなわけだ。