08/12/27 22:19:32 nKxCaFvt0
それから俺たちは、何の接点も持たないまま中学を卒業した。
気がついたら奴のことは忘れていて、それなりに充実した高校生活をおくった。
きゃぴきゃぴJKの彼女も2人だけだがいた。
それから高校を卒業して、俺は私立だが、まあまあ有名な大学に入って、一人暮らしを始めた。
学校に行って、新しい友達もできて、合コンでも行かない?と誘われて
まあ暇だし、行ってみるか。という具合で人生初の合コンに行った。
最高に つまらなかった。
女の子はめちゃめちゃ可愛かったけど、
香水の匂いに酔って、酒も呑んでないのに、ゲロゲロに疲れて
1次会だけで俺は自分の住む超ボロアパートに帰った。
丁度、夜の10時くらいだったと思う。俺の部屋は1階で、ポケットから家の鍵を探していた。
夏の蒸し暑い風が、ちょうどいい温度にまで下がって、俺の酔いをさましてくれた。
ジーンズのポケットから手を出した瞬間、探していた鍵がチャリンと音をたてて、コンクリートの上に落ちた。
それと同時に、鉄の階段をコツンコツンと降りる音がした。
ヒールの付いたサンダルの音だった。
おんぼろアパートに、ヒールの付いた靴を履くような女の人が住んでいるのか。。と眠たい目をこすりながら
俺は家の鍵を開けた。何となく気になって、女の人を見ると、
もう既にその人は階段を下りきっていて、
街頭にあたる肩までの短い髪と、街頭のせいで本来の色が分からないサンダルしか見えなかった。
それから半年ほど経ったある日の朝、
俺の敷き布団がびしょ濡れになっていた。
や、この歳で布団に地図は無しでしょう。と思いつつ起き上がってあたふたしていると、
頭の上に水が落ちてきた。雨漏りだった。
その日は丁度夏の台風で、ガタガタと古いガラス窓が音を立てていた。
俺は大家に電話した。これがまた耳の悪いジジイなんだ。
取りあえず台風が収まったら見に来るとのことだった。
ちょっと飯食ってくる。