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プロ球団経営明暗―コンサ逆境、J2降格、計画見直し、観客動員数、目標の7割。
2008/10/24, 日本経済新聞 地方経済面 (北海道), 1ページ
コンサドーレ札幌の運営会社、北海道フットボールクラブ(HFC、矢萩竹美社長)の経営には暗雲が垂れこめる。
HFCは五月、J1昇格の条件となる債務超過解消のため八〇%減資を実施した。同時に、J1定着に伴う
集客増を前提に毎年一億円前後の最終黒字を確保し、五年で道に五億円、十年で札幌市に五億円の借入金を返済する
計画を立てた。だが今季のコンサドーレ主催試合の観客数は二十一万三千人(十九日現在)。当初目標数の七割にとどまり、
最終目標の三十五万五千人を達成できない見通しだ。一試合の平均観客動員数は一万千八百人と、J2だった前年と比べても
三百人少ない。前年は昇格をかけた試合で三万人前後を集めたが、今年は開幕戦の二万五千人が最高。
佐藤邦興専務は「J1の集客効果を過大評価しすぎた」と反省する。名刺を提示すれば一千円割引となる「仕事人ナイト」など、
新たな集客方法を探ったが効果は小さい。J1だった〇一、〇二年は一試合に二万人前後を集めたが、
当時は日本ハムの本拠地が札幌ではなかった。〇八年十二月期の業績予想は売上高十八億円、
最終黒字九千七百万円だが、「大幅に下方修正となる見通し」(佐藤専務)だ。
HFCは第三者割当増資で計二億八千万円を集めた。今期に再び債務超過となる可能性は
低いが、十億円の返済計画は見直しを迫られそう。J2降格で選手強化費も削減せざるを得ない。
強さ以外での集客努力が運営会社に求められている。