09/07/01 00:53:22 VSkUW+dg0
■「逆方向」の意識が奏功
標高２０００メートル前後の山々が連なる美ケ原高原の頂上にかかる霧を晴らすような、鮮やかな逆転劇だった。
初回に２点を先制されたが、三回に内川が右前適時打を放つと、四回は下園が左翼席にソロ本塁打をたたき込み同点。
さらに、五回２死三塁で佐伯が内角直球を詰まりながらもしぶとく中前に落とし、勝ち越した。
６月19日の西武戦以来、６試合ぶりの逆転勝利に、指揮官は「相手にプレッシャーを与えられる形をつくれている」
と上機嫌だった。
内川と下園は、追い込まれてからファウルで粘った末の会心打。
逆方向への意識がきわどいコースに体を反応させている。
杉村打撃コーチは「ランナーを一塁に置いてゲッツーになることが多かった」とこれまでの試合を振り返り、
前日の練習で、一塁に置いた走者の後方を狙い打つ打撃を徹底させた。
「逆方向を意識すれば、走者を進められるし相手の球数を増やすことができる。いいことずくめ」と納得の表情だった。
これでヤクルト戦は４連勝で５勝１敗とし、対戦別で唯一勝ち越している。
投打のかみ合った渋い勝利。７月こそ上昇機運を生み出せるか。（武藤 龍大）