09/05/09 02:12:37 L9Z8sL+r0
巨人ベンチが震え上がったのも無理はない。この日のブランコはバットが大爆発。
初めて乗り込んだ宿敵巨人の本拠地で第2打席から左右へ2打席連発を放っていた。
まずは4回1死、135キロのスライダーを振り抜くと左中間上方へ一直線。
ヨーグルトの看板にぶち当たる推定153メートルの特大ソロだ。
6回1死二塁では、外角の速球をうまく流し打って右中間スタンドに運ぶ2ラン。
「とにかく積極的に振っていこうと思っていたよ」と最高の結果に満足そうだ。
試合前に受けた落合監督の直接指導が実を結んだ。
ティー打撃中のブランコに落合監督が、身ぶり手ぶりを交えての直接指導。
指導の内容は「詳しくは言えない」と詳細を明かさなかったが、フォロースイングでバットを振り上げないようスイングを改造した。
この日第2打席の一発は、14日の日本ハム戦(札幌ドーム)以来、27打席ぶりのアーチ。
ブランコは「神様のおかげ、そして監督のおかげで打つことができた」と、監督の名を神と並べて最大限の感謝を表した。
石嶺打撃コーチも「本人もホッとしているだろう」と、目を細めた。
ビデオを再生しているようだった。
ブランコが特大の1発目を放った2時間半前、東京ドームのグラウンドでは、まったく同じシーンが繰り広げられていたからだ。
落合監督の指導の直後に向かったフリー打撃。ブランコはサク越え、いやドームでなかったら場外に飛び出しそうな特大弾を量産していた。
全34スイングのうちスタンドインが18発。バックスクリーン直撃が4発、外野席上方の看板以上の高さにぶち当てたのが6発。
さらにバックスクリーンを飛び越して、電光掲示板最下部にライナーでぶち当てたかと思うと、左翼ポールのはるか上を巻いて、天井ぎわの照明にドカン。
果ては左中間の看板をも飛び越して、外野席上方の天井に突き刺す推定170メートルの特大弾まで放っていた。
4回の看板直撃は14スイング目、6回の右翼席中団への一発は17スイング目の再現だった。
落合監督の指導の神髄を「だんだん分かってきた。教えが少しずつできるようになってきた感じだね」と納得顔のブランコ。
球史に残る三冠王の打撃理論を吸収し続け今度は自らが球史に残る助っ人になる。