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厚生労働省は28日、働いても学んでもいないニートの状態にある若年者の実態について
調査結果を公表した。約8割が就労経験があり、多くがアルバイトだったことなどが初めて
判明した。離職、転職を繰り返して労働への苦手意識が増幅され、就労が困難になる状況
が浮かんだ。
調査は、ニートの自立をサポートする支援機関を利用するニート827人のアンケート、
ニートを脱した若年者28人の聞き取り、支援施設50カ所のアンケートで行った。
調査で共通したのは対人関係やコミュニケーションに対する苦手意識。ニートの調査では、
64.4%が「人に話すのが不得意」と回答。就労についても「面接に通る」(75.1%)や
「職場で友達をつくる」(64.6%)などに苦手意識を示した。「学校でいじめられた」(55%)、
「ひきこもり」(49.5%)の経験を持つ若者も多かった。ニート状態に関しては「仕事をして
いないと後ろめたい」(82.8%)など精神的な負担になっていることも分かった。
就業支援の取り組みでは、43.5%が訓練期間内に就業したが、正社員は19.1%だけで、
アルバイトが49.4%、契約社員などは21.9%。約4割が月収10万円程度で経済的な
自立は難しい。
報告では、単なる就労支援でなく、コミュニケーションに苦手意識を持つなどの特徴を踏まえた
支援などが今後の課題と提言している。厚労省は「ニートの原因を精神論に求めがちだが、
それでは済まない問題だと明確になった。若者の貧困と社会的排除の固定化とならないような
対策が求められている」と話した。
ニートは06年で約62万人いると推計されている。
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