08/03/05 09:47:00 1IHcZwirO
バレ
427:水先案名無い人 :2008/03/04(火) 22:39:27 ID:rhVCjBGW0 [sage]
「サボりやっかぁ」
ス-ツを脱ぎ捨てると、縦じわでよれよれのパジャマを整えた。TVの前に立ちワイドショーを見る。
既に出勤時間を間近に、32のケータイは32の愛撫を待つ。
アドレス帳を検索して営業部にかけると、受話器を持ち上げて、上司の声がそこにあった。
「32の電話一本の仮病だぜ」声に出していう。
「男はやっぱズル休み」
やおら大脳の奥から、ズルムケ状態の仮病マニュアルを取り出す、言い訳に時間をたっぷり取り、逆手でケータイをこね回す、
「ゴホッ、ゴホッ」音が32の仮病中枢を更に刺激する。
「体調悪化とまんねぇ」せきに合わせて、身体を上下させる。
「男の仮病にゃあこれだよ」ラッシュを吸い込む。
「スッ、スッ、スッ、スッ」顔から熱くなり、やがて頭の中が真っ白になる。
「クシュッ、クシュッ」「突然の発熱」
頃合いをみて通話を打ち切る。32は自分のこの態度が好きだ。
白い食器だけが食卓に残り、ぶらぶらの予定のバックに、涎垂らして、腰を振り、左手でiPodを引っ張り、右手でヌルヌルとチンポを扱く。
部屋の中のの32は、日本一の伊達男になっていた。
「ちきしょう上司に見せてやりテェよ」最高潮が近付くと、いつもそう思った。ケータイをもう一度使い、言い訳を追加すると、男へ向かってまっしぐらだ。
「超連休になってやる」「電話一本のほんまもんの男」
「葬式、結婚」「法事、帰省」予定をでっち上げながら、有休消化をめざす。
「たまんねぇよ」理性の奥から、激しいうねりが起こった。やがて奔流となり、32を悩ます。
-やべぇ- -もっと休みてぇ-相対する気持ちがせめぎあい、32は崖っ淵に立つ。
「きたっ」32は膝を直角に曲げ、それに備える。上司は切れようとしていた。
「クビだ ! 」「ぶちっ」
スピーカーを押し分けて、上司の怒鳴り声がしゃくり出される。
真っ白い時間が過ぎ、目の前が現実に戻る。