07/12/14 23:28:53 v/gM64dE0
沢近に仕える吉田山……が沢近には見向きもされない
「花井くんや美琴や晶も戻ってこないし…播磨くんも…」
「あ!やっぱり播磨くんのことが心配なんだ!素直じゃないなぁ、愛理ちゃんも!」
「なっ!冗談じゃないわよ!私はあんなやつのことなんかちっとも……!」
「照れてる照れてる」
「やめてよ!私はあんな男のことなんか心配してないわよ。ったく……こんな状況のときに逃げ出すなんてサイテーじゃない!」
「そうですよ。無責任でいい加減でサイテーな男ですよねっ!」おべっかを使う吉田山
「そうそう」
「まったくあんなどうしようもないバカ、消えてくれてせいせいするぜ!ね、沢近さん!?」
「邪魔よ、どいて!」いきなり吉田山を押しのけて立ち上がる沢近
「え?なんで?」
「播磨さんは逃げたんじゃないと思います」
「え!?」
「……なんでそんなことが言えるの?あなた、アイツの何を知ってるって言うの?」八雲をキッと見据える沢近
「そ、それは……」答えに困り俯く八雲
「おやおや、なんだか絡まってるわね~」と遠くから見ている妙ちゃん
・サラの懺悔室
「どうしたの?八雲」
「私、また愛理先輩を怒らせちゃった」哀しそうに八雲は言う
「八雲……」「ごめんね、何かアドバイスしてあげたいけど、いい言葉が見つからなくて……」
「……え?」
「恋のひとつもしてない人間が偉そうなことは言えないよね」
「サラ……」
「私って未熟だなあ」
「ううん、私はこうしているだけで……ほっとするから」
「ありがとう八雲」
(あんな風にアイツのことを庇えるあの子が羨ましい……)
私だってアイツが逃げたとは思ってない。アイツはバカでどうしようもないけど
でも、敵前逃亡するような男じゃない。そんなことは私が一番よく知っている。そういうやつだから私は……
結局私は怖いのだと思う。
欲しいものはなんでも手に入るのに、一番欲しいものだけは手に入らない。そんな気がしている。
それはきっとお父様のことがあって……。だから、真実を知りたくないのだ。
でもこのままじゃ身動きが取れない。この状況は苦しすぎる……。
アイツが私のことをどう思っていようと私はもっと自分に素直にならなければ。とにかく前に進まなきゃ。
(こんどアイツに会ったらもっと素直になろう) 心に決めた