07/11/20 12:23:17 KFIDcXrH0
>>765
338 :名無しさんの次レスにご期待下さい:2007/10/29(月) 21:22:11 ID:7tjzcVzt0
冨樫が少年漫画的な善悪論を拒絶し始めたのは
幽白の後半から
元々多くの少年漫画が同じような善悪論を展開させるのは、
子どもや大衆にうけやすい様に作者以外の人間がプロットを
変更させているからか、短いスパンでの創作では
同じような単純な構想に成らざるおえないという事情からくる
幽白の後半で幻海が幽助を諭すシーンからは
人によって大小は異なるが、力は自分の我侭を
通させる物であるというハンタの世界の基準である
弱肉強食の原型を見る事ができる
冨樫の考えが明確に現れたのは初代霊界探偵の
黒子が幽助に魔界に行くことを進める場面
強者である妖怪が弱者である人間を捕食する事に
疑問を抱かなくなった幽助と、黒子の人間を中心に考えた
善悪論が相容れなくなるという内容で、冨樫はこの時に
少年漫画的な善悪論と決別をした
結局理想と現実のギャップに苦しんだ事が
冨樫が幽白を突然終了させた原因の一つだったかもしれない
冨樫はその後のレベルEで少年漫画的な善悪論への
アンチテーゼをみせ、
今までの少年漫画的善悪論に代わるものとして、
強い者の我侭が通ってしまう理不尽ともとらわれかねない
弱肉強食という主題をハンタのプロットの一つに据えた
冨樫がそれらの主張を前面に押し出す事はないので
誤解されたり敬遠される事が多い、しかし
それらの隠れた意図などを読み取る事ができた時の
喜びが、熱狂的なファンをひきつける一つの要因かもしれない
こんなのいくらでもあるだろ…