07/02/08 22:26:09 OnnA1i8/O
一年前…財前は違う中学でテニスをやっていた
そのチームの監督は財前に基礎練習ばかりをやらせていた
財前はその練習に嫌気が差し、大阪の強豪四天宝寺中学へ自分を試すために転校して行った
それから約一年後、チームメイトも忘れかけたころに一本のビデオテープが送られてきた
テニスの試合が収録してあった
元チメ「あっ、でた!あれだ財前!!」「えっ、あれか!?」
元監督「…………!!」
元チメ「ピアスなんかつけてるよ」「あいつ何やってんだ?試合中なのにコートの外に出て………?」「おい!いきなりポーチに出て空振ったぞ!!」
元監督『まるで成長していない………誰か財前にルールを教える人間はいるのか…?そもそもこのチームは何だ…ダブルスなのにシングルスをしている、一体指導者は何をやっとるんだ!?これじゃ財前はダメになる…!!帰ってこい財前!!』
天才選手といってもそれは新潟県糸魚川市でのこと、彼は自分より才能のある選手を何度も目の当たりにした
それから少し経ち…財前から手紙が届いた
『安西先生――いつかの先生の言葉が近頃、よく頭にうかびます
「お前の為にダブルスがあるんじゃねぇダブルスの為にお前がいるんだ」
ここではダブルスでも僕に打たせてくれません
先生やみんなに迷惑をかけておきながら、今おめおめと帰るわけにはいきません
テニスの強豪四天宝寺――その空気を吸うだけで僕は高く跳べると思っていたのかなぁ…』