08/04/12 17:06:06
>>182
「さんやののぶすま」と申します。
野衾はムササビのこと。江戸時代にはモモンガとムササビを混同してモモンガア、
モモンジイなどと呼んでいましたが、モモンガアは江戸から明治頃の文学作品、
例えば泉鏡花の『湯島詣』に「粋や風流を解しない人」を出して出て来ます。
「粋だの風流だのは私みたいなモモンジイには分かりませんがね」など。
単に「醜い奴」ぐらいの意味でも使われますが。
山野野衾=野暮で無教養な田舎者というぐらいの意味です。
また、『荀子』ではムササビは五技鼠と呼ばれており、五つの技を持ってい
るがどれにも熟達していない器用貧乏の喩えに使われていますね。
それもお似合いだと考えて、野衾と名乗っております。
日本の文学や歴史にはムササビはあまり登場せず、『万葉集』では珍獣扱いさ
れ、『宇治拾遺物語』には化けたモノとして出て来ます。
戦国期の史料に記述があれば、ご教授願いたいのですが。
>>693
伝えておきましょう。