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超映画批評 『サイドカーに犬』85点 今週のおすすめ!
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竹内結子最高傑作
竹内結子の結婚出産を経た復帰作となる『サイドカーに犬』は、
これまでの主演作と同じく彼女の魅力にあふれているが、その
中でも現時点における最高傑作ではないかと私は思う。
そして何より、竹内結子の演技がすばらしい。これまでに無い非常
に難しい役柄を完璧にこなし、新境地を開いた。この役はがさつなだけ
でも、色っぽいだけでもおそらくだめ。不良っぽいというのも違う。
ヨーコさんというキャラクターはあえていうなら芸術家肌というか孤高
の存在といったイメージで、どこか寂しげ。チャキチャキした姉御肌だが、
決して下品ではない。きっと一途で、愛情深いだろうと思わせる。
そんな魅力的な女性だ。
彼女が、母性と友情のどちらを表すべきか戸惑いながら薫に接するとき、
「完璧な女の人」に見えたその顔がわずかに揺らぐ。そんな心の動きまで
伝える今回の竹内の演技は、じつに見ごたえがあった。
髪型などをワルっぽくしても、天性の整った顔としぐさはたいへん女性らしく、
タバコを吸う姿には色気すら感じさせる。やや神経質な火のつけ方もまた良い。
本当に頑張って役作りしているなというのがわかる。
ラストシーンも素晴らしく、ほろ苦くも美しい何かを残してくれる。
『サイドカーに犬』は、世の中の片隅で生きるごく平凡な人々を魅力的に描写
した佳作であり、竹内結子の過去最高ともいうべき演技と存在感によって、
いつまでも心に残る良質な映画となった。私も今回ばかりは強く心を打たれた。
忘れられない大切な人がいる人にぜひオススメしたい。