07/07/15 01:17:02 lJrZn9jQ0
>>471 つづき
洵子は、その場で軽くため息をついた。
悠子の情事を見るはめになるのは、今に始まったことではない。
「悠子、ごめんね、取り込み中に」落ち着いたものである。
「あ、洵子、きてたの?」やっと気づいた悠子が返事をする。
「来てたのじゃないでしょ、パパとゆうこを連れてきてるのに…」
悠子が目で合図すると、助手は衣服を拾って住居である階上に去った。
洵子はわかっていた、悠子は自分たちが来るのを承知で、
助手の女と情事にふけっていたことを。
悠子が末期癌で最期を迎えようとした時、二人は初めて身体を合わせた。
至福の中で眠りについた悠子。
奇跡の復活を遂げてから、しばらくは平穏だった。
悠子が体力を取り戻して社会復帰するまでになると、
「あの時」の続きを求めていることはわかっていた。
が、悠子も洵子の気持ちを察していて無理強いはしてこない。
カマナレ「やがて、悠子は洵子への思いを振り切るように、
IKIで好みの女を見つくろって、ネイルアートを口実に誘い出しては
かたっぱしから食いまくっていたのねぇ。
悠子は「営業活動」なんて言ってるけど、アタシにはお見通し。
助手もお持ち帰りした女の一人を手元に置くようになった、ってわけ。
そっちの世界では「奇跡のレズタチ姐さん」なんて呼ばれて
一種のカリスマみたいな人気になって、ネイルサロンはお仲間でいっぱい。
おまけに、悠子の復活が「鬼子母神様の御功徳」だって評判になって
フーちゃんの祈祷を求める人が列をなしたって言うわ。」