06/12/18 16:40:09 zgz3e00R
>>42-43
貼っておきます。
◇大和総研のコラム
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お笑いの呪い
深刻なのは、過去30年の間に大阪のイメージが変質し、都市の経済力の根源である
「人を引き付ける力」が弱くなったことである(※1)。今、大阪といえば、騒々しい、
コテコテ、ケバケバしい、信号無視、違法駐車等々、ネガティブイメージの
オンパレードである。大阪には食文化があると反論するむきもあるかもしれないが、
紹介されるのは、たこ焼き、お好み焼き、イカ焼き、ねぎ焼きなどのB級料理ばかりで
ある。これで食い倒れ(食に贅沢しすぎて破産すること)を名乗ることには無理がある。
お笑い「輸出」の急拡大は、輸出先=東京で商品価値の高い「ヘン・アホ・おふざけ」
といった奇矯・露悪的な部分のみを極端に肥大させた。これが大阪側のアンチ東京意識
と結合したことで、「東京の基準(常識)から外れているほど『大阪的』」「普通でない
ことが大阪の個性」という倒錯的観念が大阪の内外に定着した。新しい「大阪ブランド」
の誕生である。2年前に、天王寺公園で不法営業するカラオケ小屋を市が撤去する騒動が
あったが、東京のあるニュースキャスターは「大阪なのだから大目に見れば」という趣旨
のコメントをしていた。大阪では違法行為OKという価値観の転倒であり、これこそが
東京が大阪に期待する姿である。
東京志向の結果として生まれたお笑いモノカルチャーは、「いわゆる大阪的」ではない
理知的な大阪人の居場所を狭め、東京に流出させていく。その結果、大阪の都市の魅力
=人を引き付ける力はどんどん失われ、代わりに東京の魅力は増していく。大阪は、
東京の需要に応じてせっせと「ヘンな姿」を 供給するうちに、「笑われる街」
「常識外れの街」へと変貌する呪いにかかっていたのである。