07/12/25 00:11:45 QlA1m+MS
12月も半ば、街がクリスマス色に染まる頃。
ソーマ少尉とセルゲイ中佐は待機任務中。
「もうすぐクリスマスですね。中佐はイブはどうなさいます?ご家族と?」
「家族は皆死んだ。戦争でな・・・」
「・・・それは失礼いたしま・・・」
「いい、ずいぶん昔のことだ・・・・・それから、クリスマスは任務だ。
断れなかった。当直将校が1人急病でな。今、大変なんだよ」
「・・・そうですか。前に言ってた基地で?」
「うむ。イブは毎年休暇をとるものが多いから大変だ。しかも、みんな恋人や家族と過ごすからな。」
「大変ですね。ご健闘をお祈りします!私は今年のイブは大好きな人と一緒に過ごす予定であります」
「そう・・・か」
何故か動揺してしまう中佐。いや、正しくは落ち込んでいる。
しかし、少尉が人間らしい生活を取り戻したのは
祝福すべきことだと思い直しショックを全く顔に表さない中佐。
そして数日後。基地で司令官が新しい当直の志願者を紹介し、中佐は驚く。それが少尉だったから。
中佐のところに来て、敬礼して
「宜しくお願いします。中佐!」
そう言って少尉が少し笑ったように見えたのは、中佐の気のせいか。
そして続けた
「もちろんイブもここで任務にあたる予定であります!」