07/06/30 11:45:10 m8d0yiRyO
愛子「しげ君!死んじゃやだよう!しっかりしてぇ!」俺と愛子は救急車の中にいた。ナイフに刺され既に大量の血が流れていた。
俺「・・・愛子・・・泣く・・・な」愛子「ひっく、死んじゃやだよ!しげ君」俺「バーロー・・・お前残して・・・死ねるか・・・」愛子の手のひらから俺の手が崩れ落ちた。救命士「残念ですが・・・」愛子「いやあああ!!」
愛子は俺の病室にいた。ふと、愛子は日記が置いてあるのに気付いた。愛子「交換日記だ・・・」愛子は日記を開いた。
『愛子へ。昨日の消灯時間の後、お前がいきなりあんなことしてくるなんて正直びっくりしたよ。まあ、それはさておき、最近、伊藤にかつて言われたことが分かったような気がするんだ。』
『なんで愛子がこんな俺にいつも一緒にいてくれるか分かるかって言われた時、正直分からなかった。でも、最近思うんだ。俺たちは恋人や幼なじみの関係をこえた絆でつながってたんだって。兄弟を思う心と似てるのかな。』
『相変わらず曖昧な答えですまん。でもこれだけははっきり言える。愛子、俺と結婚してくれないか。初めてお前と出会った瞬間からずっとずっと好きだった。これからもずっと一緒にいたいんだ。最後に言い忘れたけど・・・ありがとな、愛子。』愛子は日記を強く抱き締めた。
―数年後―
伊藤「すごいな、あの時の赤ん坊がこんなに大きくなっちゃって。あの後、愛子ちゃんが妊娠してると聞いた時はびっくりしたよ。ホントに時が経つのは早いもんだ」
愛子「あはは・・・しげ君に似て生意気ですけどね。この子を見ると彼との思い出がいっぱい蘇ってくるんです。彼は最後まで私を守ってくれました」伊藤「・・・そうかい」「お母さーん、早く早くー」愛子「それじゃあ、この辺で」
今日は空がきれいだ。きっとあの人もどこかで見ているだろう。昔、病室の窓から一緒に見た景色もこんなふうに晴れていた。溢れんばかりの日光をかきわけ、大好きなキティちゃんのストラップをポケットにしまい、二度と離れぬよう手をつなぎ二人は歩きだした。
新・愛子たん物語 終