07/07/29 15:02:39 W0aO13NB0
初戦の相手は徳島県代表。
試合当日まで間があったので、チーム全員でテーマパークに行ってきた。
試合当日、「相手も同じ高校生だから、やってみなければ分からない」と監督が言う。
ノックでは、相手の鍛えられたスピーディな守りを見せつけられ唖然呆然。「負けた」と感じる。
試合開始早々、見事にスキをつかれ、考えられないようなお粗末プレーを連発。
今まで経験したことがないようなプレッシャーをかけられ、何をしたらいいのか分からずに大パニック。
ネット裏の観客が、クスクス笑っている。
序盤で早くも敗色濃厚になり、不安げにマウンドからベンチの中をのぞいてみる。
みんな苦笑いしながら、うわずった声で「ドンマイ、ドンマイ」「締まって行こう」と言っている。
相手の流れに飲み込まれ、ひたすら地蔵のように硬まって、何もできずに耐えている。
7回からは思い出起用開始。
相手も気が抜けてきたのか、1点プレゼントしてくれた。
とりあえず記録的大差にならなかった事にホッとして、涙を流す者はいない。
甲子園の土を集めていると、大会関係者から早く退場しろと急かされる。
監督インタビュー「やっぱり甲子園は怖いところでした、選手は頑張ったと思います」
選手インタビュー「甲子園に出るのが夢でした、ここまで来れただけで大満足です」
相手監督インタビュー「細かいミスもあったが、初戦ということを考えれば合格点」
相手投手インタビュー「最初は緊張もありましたが、2回からは行けると思いました」
香田監督インタビュー「得点差ほど、力の差は無かったと思いますけど・・・同じ北海道として残念ですね」
宿舎では従業員や駒苫メンバーが、呆れ顔で出迎える。
北海道に帰ってみると、負けた相手が大差で負けていた。
思わず「上には上がいるもんだ」とつぶやく。