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毎晩あるマンションの下を通るたびにベランダから外を眺めてる少女を見かけ、
ついには彼女に恋してしまう。
だが、毎晩毎晩、少しずつやせて来ているような気がする。
いとおしくてたまらなくなった男は、彼女の部屋へやってきた。
不思議な事に、鍵は開いていた。不安になりながらも部屋へと入っていく。
奥の部屋は真っ暗だ。何も見えない。
月は雲で隠れているからだ。
彼女はそこにいた。
男は歩み寄り、こえをかけた。
「あの・・・ すみません。
何処か・・・悪いのでしょうか?」
しばし待つが、返事は返ってこなかった。男はさらに歩み寄り、手を取った。
何かが変だ。そう、彼女の体の体温はすでに人間のそれでは無かった。
彼女が振り返った。男の方に。
動かない。何故だ。男には分からなかった。
呆然としているが、しばらく経つと目が冴えてきた。
そこにある『物体』も見える。首の付け根から、天井にむかって一本のロープが伸びていた──。