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武田信玄のことが記されている『甲陽軍艦』（こうようぐんかん）という書物には、
信玄の御閑所（ごかんじょ＝トイレのこと）は京間6畳もの広さがあり、お風呂場から
余ったお湯を引いて流すという、いわゆる水洗式のようなトイレを使用していたと書かれています。
においを消すために香炉を置いて、当番をつけて朝・昼・晩の一日に三回も香炉の火を焚かせたといい、
これはいわば、現代の消臭芳香剤の豪華版といったところでしょうか。
6畳という広さは、万が一刺客に襲われた際に、刀を刺された場合に逃げる隙がないため、
どんなときでも逃げられる態勢にしておこうと考え、用心して御閑所を広くしていたのではないかと言われています。
信玄は、ここまで快適に整えられた御閑所の中でただ用を足していたのではなかったようです。
『甲陽軍艦』には、信玄の家臣は諸国から送られてくる訴訟関係の書類を御閑所の入口に置いてある
状箱の中に分けて入れ、信玄は御閑所の中でその書状を見ながら判断を下したと記されています。
つまり訴訟の判決について、考えをめぐらせていたということです。
武田信玄ほどの名将が、まさかトイレで考案していたとは驚きです。数々の修羅場をくぐり抜けてきた戦術もまた、
ここで生み出されたのかもしれません。
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って、信玄のトイレが広い理由って、トイレで発展もしてたんじゃないかと最近思うのだが。