07/09/30 18:51:23 pLowoIdE0
二度寝をしようと思い、とどまる。
明日から俺はフル単を目指す学生だ。
朝寝坊なんてもうやってちゃいけねぇやな。
これからは常に早起きを決めこむか!
帰り道、駅前の電気屋で目覚ましを買った。
喉に染み込むコーヒーが、気を引き締める。
畜生、また倦怠感が溢れてしょうがねぇぜ・・・
辺りを見渡す。この駅前には広い図書館がある。
武は真っ直ぐに図書館の中に向かった。
人気のない図書館の中、武はノートを取り出し、丁寧に並べる。
勤勉モードになり、鞄の中から鉢巻を取り出して締める。
そして脳から知識を張り上げる。
「俺は真面目だ!フル単の学生だ! 学生一匹、根性根性ど根性!」
そしてその場でレポートを書き始める。
「次!次!次!」
ボールペンが最後の行を黒く染めるたび、次と用紙を持ち上げる。
やり場のない男の倦怠感を、レポートの作成で発散させる。
「次!次!次!」
ペン先からインクが染み出しては零れ落ち、レポートの用紙の色を変えていく。
指先も腕も疲れで腱鞘炎になってくる。
「くそ!きついな」
無理し過ぎ、炎症を引き起こさんばかりの利き腕を見て言う。
そして、鞄から湿布とスプレーを引っ張り出した。
湿布臭くなった腕は汗とスプレーで光っている。
「よっしゃ、楽になった」
そして再びレポートを書き始める。
誰もいない図書館に、武がレポートを書く音とクラシックのBGMが延々と響き渡った。