07/09/30 17:13:39 rJYBe6eO0
さすがにリーマンもここは尋常な場所じゃないと気付いたようだった。
そうだよオッサン、気付くのが遅かったな、あんたのストレスたっぷり晴らしてもらうぜ。
こういう場所もあるんですよ、これも一興、と言ってリーマンの手に鍬を握らせにかかる。
オッサンはさすがに抵抗したんで、俺は近くにいた何人かに目配せすると、
数人がかりでオッサンの手に鍬を握らせてしまった。
おっさんはしゃがんで土を掘り返し、鍬はオッサンの力で土にねじ込まれている。
俺はオッサンのすぐ傍で見せ付けるように芋を掘り出し、土だらけの芋を籠にグイグイ突っ込んだ。
オッサンは、芋が突っ込まれた籠を見てスゲェスゲェとモグモグ騒ぐ。
ちょっとの辛抱だすぐ掘り出せるぜ、とサービスでオッサンの籠に芋を入れてやった。
オッサンも悔しかったのか嬉しかったのか掘り出される芋はグングンでかくなり糖度をました。
なかなかの逸品が良い手応えだ。俺はその一方掘るのもガンガンやってやった。
場所を変え今度はオッサンが四つん這いになりながら鍬じゃなくて手で掘る。
別の奴がオッサンに芋掘りを教えにかかる。
オッサンも異様な状況に興奮してきたのか掘り出す度にウォウォ!ヒイヒイ!ヨガるような声を出す。
芋もガチガチに固くしてやがる。
畑をあんまり掘り過ぎるのもなんだから俺は適当なところでフィニッシュした。
ほらオッサン、種も撒こうぜ。オッサンに教えてた奴もオッサンの手に種を預けた。
オオ、なんとオッサンもダラダラ汗を垂らしてるじゃねえか。オッサン素質あるぜ。
その後オッサンと清々しい顔で別れちまって、俺が次の日自然学校にきた時にはもう居なかった。
あのオッサンがあれで農業に目覚めたかどうかは分からん。