07/06/02 19:35:16 xj//LO5z0
早慶戦といえば、ユニフォーム一丁の男達が、母校の名誉を担ってぶつかり合う、
勇壮な試合として、全国に知られている。
試合のあと、応援部員は校旗を掲揚し、エールを交換し、健闘を称え合う。
学ランは、激しい演舞でドロドロボロボロになっても、神聖なものだから、部室に保管される。
俺はいつもそれが狙いだ。
保管されている学ランの、できるだけ汚れてる奴を10数着ほど、
こっそりさらって家に持ち帰る。
そして、深夜、俺一人の早慶戦が始まる。
俺はもう一度汚れた学ランのみ身に付け、部屋中にかっさらってきた学ランをばら撒き、
学生注目ーッと叫びながら、学ランの海の中を転げ回る。
汚れた学ランは、雄の臭いがムンムン強烈で、俺の応援魂を刺激する。
ワタリ80のボンタンは、もうすでに痛いほど広がっている。
学ランの中に顔を埋める。臭ぇ。
汗臭、アンモニア臭や、応援部員独特の酸っぱい臭を、胸一杯に吸い込む。溜まんねえ。
早稲田を倒せ、ワッショイ！ 慶應倒せ、ワッショイ！と叫びながら、「突き」のテクを披露する。
嗅ぎ比べ、一番雄臭がキツイやつを主食に選ぶ。
その学ランには、「稲穂魂」の刺繍までくっきりとあり、ツーンと臭って臭って堪らない。
その学ランを締めてた奴は、試合で一番威勢が良かった、五分刈りで髭の、早稲田の、
ガチムチ主将だろうと、勝手に想像して、鼻と口に一番臭い部分を押し当て、
思いきり嗅ぎながら、ガチムチ主将臭ぇぜ！俺も応援するぜ！と絶叫し、
右腕をいっそう激しく突く。
他の学ランは、ミイラのように頭や身体に巻き付け、
ガチムチ主将の学ランを口に銜えながら、慶應たおせー！オッ！と唸りながら突きまくる。
そろそろ限界だ。
俺は早稲田の校歌を歌い、ガチムチ主将の学ランの中に、思いっきり涙を流す。
♪都の西北 早稲田の森に と歌いながら号泣し続ける。
本当にガチムチ主将になった気分で、ムチャクチャ気持ち良い。
ガチムチ主将の学ランは、俺の鉄涙でベトベトに汚される。
ガチムチ主将、早稲田の優勝はもう目の前だぜ！
俺の早慶戦が済んだあと、他の学ランとまとめて、ビニール袋に入れ押し入れにしまい込む。
また秋季リーグ、早慶戦で学ランを手に入れるまで、オカズに使う。
押し入れにはそんなビニール袋がいくつも仕舞ってあるんだぜ。