06/11/17 19:34:39 +F/znx+d0
こんな真昼間に、フェスクの廊下を走るのは誰だろう。
それは父と娘だ。父はおびえる娘をひしと抱きかかえている。
ジークベルト 「娘よ、なぜ顔を隠すのだ」
ヴェーネ 「お父さんにはユアンが見えないの。泥臭くて、ボロい衣を着ている・・・」
ジークベルト 「あれはたなびく実行者だ・・・」
ユアン 「かわいいお嬢ちゃん、一緒においで。面白い遊びをしよう。中庭には壊れた噴水があるし、ゴールドローブを私の仲間がたくさん用意して待っているよ。」
ヴェーネ 「お父さん、お父さん!きこえないの。ユアンが私になにかいうよ。」
ジークベルト 「落ち着きなさい、誰かがウィンディブレイドしているだけだよ。」
ユアン 「いい子だ、私と一緒に行こう。私の仲間たちがもてなすよ。お前をここちよくカウンセリングし、鍛え、回復役にするのだ。」
ヴェーネ 「お父さん、お父さん!見えないの、あの暗いところにシリアの旦那が!」
ジークベルト 「見えるよ。だが、あれは偽者の女神<ヴァルキリーフェイク>のヴィルジニーだよ。」
ユアン 「愛しているよ、お嬢ちゃん。お前の美しい姿がたまらない。力づくでもつれてゆく!」
ヴェーネ 「おとうさん、おとうさん!オーグが私をつかまえる!ユアンが私をひどい目にあわせる!」
ジークベルトはぎょっとして、全力で走った。あえぐヴェーネを両腕に抱え、やっとの思いで部屋に着いた・・・
臨場感を凌駕してリアルに於いて反映実現される有質量の全ての結果、娘はすでに死んでいた。