06/10/29 14:08:11 jtQU7KZi0
Ending (Ocean Voice)
ある女性が残した言葉がある。
人々のココロ、それは世界そのものである。
西暦2000年紀、新たな節目を迎えた人々のココロ、それは大事な何かを失い、
そのことに気付かず、ただ同じ毎日を繰り返している。
ココロの闇、直接には人々の生命を侵害するものにはなり得ない。
だが…
ソレは確実に、人々の生命、この大地、この空を侵食していた。
いかに世界情勢の歯車が狂い、いかに星の環境、人々の生命が人々の「動」により失われようとも、
それは表層的な死に他ならない。その死は、止められる。
そう、根底から、その癌化した生命の種を絶つことにより、
けれど、それは「静」の意思によって阻まれている。
そう、人々のココロ、精神の奥にあるヒトというココロ。
その「静」のチカラを見つめ直すこと、「静」を充実させることによって、「動」は自然と緩やかな動きへと向かう。
だが、愚かにも人々はその「静」を動かそうと考えた。
留まるという意の静、それを動かすこと、それはココロにあってココロに在らざる存在。
そして、ココロはヒトというココロを表層的なものとし、偽善と仮初の進化に変貌し、癌化はさらに進行していく。
私たちの過ちは目に頼りすぎたこと。目に見えるものこそ真。それが正義。
そう思ったことから始まった。
「静」
それは決して見ることのできないもの。存在すら危うい、個々に宿る小さな世界。
いずれ人間は滅ぶのであろう。それが今でなくとも、そう遠くない未来で。
だが私は信じたい…。たとえ世界の人間がその小さな世界を手放したとしても、
新たな世界をあなたたちと今日作り上げる…魂の…産声…
2000年紀、もう日付も分からない今日…、最愛の未来の子供達へ…あなたたちの前に広がるのは…
希望というココロの脈動に溢れた青い空でありますよう…
-舞-