07/02/15 23:24:57.75 WmaIHrmy0
僕は久しぶりに屋上へと続くその階段を上っていた。
今日はいい天気だ。屋上はさぞかし気持ちが良いだろう。
ドアノブに手をかける。相変わらず鍵はかかっていない。ノブを回し、扉を開く。
コンクリートの床と錆びて塗装が剥げた手すり、そしてその先に続く青い空。
懐かしい眺めだった。放課後はいつもここで本を読んだものだ。
高校時代の僕は読書が好きだった。それこそ数え切れないほどの本を読んだ。
2:愛のVIP戦士
07/02/15 23:25:09.30 nOwLK7PX0
ああ、チョコやるよ
3:愛のVIP戦士
07/02/15 23:25:13.21 BxgntPLD0
なんだコテか
4:精帝サウザー ◆Jir/TINKOs
07/02/15 23:25:40.41 DRuYyAoH0 BE:188238825-2BP(2224)
なんだ俺か
5:愛のVIP戦士
07/02/15 23:25:41.26 SjmOGXyz0
しねコテ
6:愛のVIP戦士
07/02/15 23:25:58.98 SfJZCkM30
扉を開いたら風が吹き抜けなきゃ駄目
7:愛のVIP戦士
07/02/15 23:25:59.09 bwG0JJsgO
本を読んだ
まで読んだ
8:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 23:26:08.32 WmaIHrmy0
屋上の隅のほう、かつての指定席に腰を下ろし、持ってきた文庫本を開く。
そうしてみたものの、視線はいまだ懐かしい風景にとらわれていた。
心地よい風が吹き、運動部員たちの声が聞こえる、昔のままの風景。
9:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 23:27:10.08 WmaIHrmy0
今朝見た夢は、高校時代のものだった。
僕はいつものように屋上で本を読んでいた。
空は青く、遥か彼方に入道雲が浮かんでいた。
屋上の扉が開く。足音がこちらに向かってくる。
目の前まで来たところで、足音の主は立ち止まり僕に声をかける。
「よっ!やっぱり今日も来てたんだ。何読んでるの?」
声に応えるため顔を上げると、彼女は僕に笑いかけた。
10:愛のVIP戦士
07/02/15 23:27:14.09 BxgntPLD0
やめてコテもう書き込まないで
11:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 23:29:05.64 WmaIHrmy0
夢はそこまでだった。
気がつくと僕は自分のベッドの中にいた。
枕元の時計を見る。七時少し前。いつもより少し早い目覚めだった。
夢の中の光景は僕の心を捉え、しばらくの間僕はただ呆然としていた。
彼女の声。細く長い脚。制服のスカートからすらりと伸びた脚。風になびく長い髪。
綾瀬麗奈。高校時代、僕が読書以外に愛したのは唯一、彼女だけだった。
12:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 23:35:25.16 WmaIHrmy0
目が覚めるにつれ、夢の記憶は急速に薄れていった。
現実に無理やり引き戻されるような感覚を覚える。
戻りたくない。もう少しだけ。しかしそれは儚く消えてしまう。
学校に行く気はとうに失せていた。
朝から一日本を読んで過ごした。
高校時代に読んだものばかりだった。
高校三年の夏以来、僕は新しい本は買っていない。
それでも僕の部屋は文庫本で埋め尽くされていた。
13:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 23:41:28.59 WmaIHrmy0
昼過ぎになり、四冊目の本を開いて気づいた。
5ページ目の端に染みがある。
茶色い、小さな染み。綾瀬がつけたものだ。
オレンジジュースを溢してしまったと馬鹿丁寧に謝罪された。
新しい物を買って返す、と言うのを断ったのだ。
この程度ならなんてことはない、読むのに支障はないから、と。
あるいはそうしてもらえばよかったのかもしれない。
そうすれば僕がこの染みのついた本を開くことは二度となかったはずだ。
今になって彼女を思い出すこともなかった。
「あの屋上に行こう。」
そう決めた。我が母校の屋上だ。
14:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 23:45:25.29 WmaIHrmy0
僕はすぐに着替えて家を出た。
高校までは歩いて15分ほどだ。すぐに着いた。
正門から堂々と入る。
怪しまれないよう制服を着てきたのだ。ちょっとしたコスプレ。
知り合いに見つかっていたらやばかったかもしれない。
とにかく、制服のおかげですんなりと目的の場所に辿り着くことができた。
15:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 23:46:08.48 WmaIHrmy0
思ったんだけど、
公開したところで見てくれる人がいなければいつもどおりのオナニーだよね。
まあいっか。
16:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 23:52:45.54 WmaIHrmy0
どれくらい経ったのだろう。
結局、持ってきた本はほとんど読んでいない。
気づけば太陽は西の空に傾き、赤みを帯びはじめている。
ふいに屋上の扉が開く。
夢の光景が蘇る。綾瀬?まさかな、ありえない。
足音が聞こえる。そしてふいに途切れる。
心臓の高鳴りを感じる。どうにか抑えつつ、そちらを伺った。
17:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 23:55:44.59 WmaIHrmy0
少女がいた。綾瀬ではない。
それは当然のことだった。彼女であるはずが無い。
わかっていながらもどこかで期待していた自分を憎らしく思う。
少女はこちらに気づく様子もなく、ただ手すりに寄りかかって遠くを眺めていた。
18:愛のVIP戦士
07/02/15 00:01:48.87 I82itAkdO
>>15
俺がいる 続けろ
19:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 00:03:31.26 wyDGeyym0
*
「よっ!まーた読書かぁ?好きだねー。」
休み時間に一人で本を読んでいた僕に彼女は声をかける。
それはよく透る声で、僕にとっては天使のそれに等しいものだった。
「別に良いだろ。これしか楽しみが無いんだ。」
「く、暗いなー。もっと若者らしい趣味でも見つけなさいよ。」
「良いんだよ。」
「ところで何読んでるの?」
「…何でもいいだろ。」
「見せて見せて!」
「邪魔しないでくれよ。」
「あーこれ面白そう!後で貸して!」
「わかったわかった、ほら。」
僕は読んでいた本を閉じ、彼女に差し出す。
彼女は少しの困惑を表し、言う。
「いや、読み終わってからでいいって、悪いし。」
「僕はもう二度読み終えた。今三度目だ。」
「そういうことなら遠慮なく。ありがと。」
満面に笑みを浮かべた彼女を見ていると、僕の顔も自然に綻んだ。
彼女はそれを見て更に嬉しそうに笑う。
20:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 00:09:16.03 wyDGeyym0
高校時代の僕には友人はほとんどいなかった。
彼女が唯一であったとも言えるかもしれない。
休み時間だろうと授業中だろうと、
朝から晩まで本ばっかり読んでいるような奴に友達がたくさんいるはずも無い。
流行の音楽やファッション、テレビの話題にはついていけない。
他人から見た僕は実につまらない人間であったことだろう。
もちろん僕自身も自分が面白い人間であるなどとは思わなかった。
学校を休むこともしばしばだった。担任によく小言を言われた。
そんなことで社会に出たらどうするんだ、とかなんとか。
21:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 00:12:18.77 wyDGeyym0
綾瀬はそんな僕にも親しみを向けてくれた。
僕の話を聞いてくれた。僕が薦めた本を読み、感想を聞かせてくれた。
そんな彼女に惹かれたのは実に自然なことだった。
彼女のほうがどう思っていたのかはわからない。
少なくとも好意は抱いてくれていたはずだ。おそらく。
高校の三年間、彼女と同じクラスにいられたことは、
僕にとってこの上ない幸運であった。
22:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 00:16:08.69 wyDGeyym0
彼女は時々屋上に来て、僕と一緒に本を読んだ。
放課後、日が暮れるまでの僅かな時間。
太陽が傾き辺りが赤く染まり始めると、僕たちは本を閉じて話をした。
彼女のこと、僕のこと、読んだ本のこと。
僕はその時間が何よりも好きだった。
23:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 00:23:29.09 wyDGeyym0
夏休みにも僕は毎日のように学校へ通った。
暑い昼間は避け、夕方から。いつもと同じように本を読んだ。
やはり時々ではあったが、彼女の姿もそこにあった。
そんなときには、僕たちは普段よりもたくさん話をした。
24:愛のVIP戦士
07/02/15 00:28:16.08 PkKmPeYqO
続きキボン
25:愛のVIP戦士
07/02/15 00:28:19.31 4KuQ2Pbr0
ワッフルワッフル
26:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 00:30:06.91 wyDGeyym0
高校三年にもなると、僕たちの話の内容にも、
受験生のそれらしいものが含まれるようになった。
彼女は勉強が良くできた。学年でも常に上位だった。
僕は彼女に、どこの大学へ行くのかと訊ねた。
「地元の国立を受けようと思うの。」
それは意外な言葉だった。彼女の学力ならばもっと良いところへいけるはずだ。
「なぜ?」
僕の言葉には否定的な響きが混ざっていたかもしれない。
それが彼女を傷つけるのではないか、と不安になった。
「両親がね、地元で進学しろって。まあ一人娘だしね。」
彼女の声は少しだけトーンが下がったように思われた。
「そうか。」
「君はどこに行くの?東京?」
僕の成績は決して褒められるようなものではなかった。
中の下、といったところか。下の上かもしれない。
大学も適当な私立に入れれば良いや、なんて考えていた。
27:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 00:35:30.73 wyDGeyym0
「僕も地元に残るよ。綾瀬と同じところに行く。」
自分の口から出た言葉に驚いた。
考えてもいなかったことなのに、それは実に自然に発せられていた。
「あたしね、正直言うと東京の大学に行きたかったんだ。」
なんと言えばよいのか良くわからなかった。どんな言葉をかけるべきなのだろう。
黙って彼女の横顔を見る。
僕の想像とは裏腹に、彼女はどこかすっきりしたような表情だった。
「でも君がここに残るなら…」
彼女はそこで言葉をいったん止める。
僕はその先に続く言葉を想像した。鼓動が高まるのを感じる。
しかし結局、彼女からその続きが語られることはなかった。
しばらく続いた沈黙の中で、僕の抱いた淡い期待は空中に霧散していった。
28:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 00:38:31.51 wyDGeyym0
「でも君の成績は酷いね。あれじゃ受からないかも。」
少しだけ意地悪な顔をしながら彼女は言った。僕は一気に現実に引き戻される。
「…返す言葉もない。」
「明日から勉強しなさい。」
「…そうします。」
「そしてここでの読書はしばらくお預け。」
「そんな…ご無体な…。」
「君はあたしを”先輩”って呼びたいのかな?」
「わかりました。」
「よろしい。では、最後の読書を楽しみたまえ。」
「はい…。」
29:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 00:42:07.34 wyDGeyym0
その夏、僕は彼女との約束を破り、何度か屋上へ行った。
しかし結局、綾瀬は一度もそこに姿を見せなかった。
僕は諦めて勉強をするようになった。新しい本を買うのもやめた。
頑張って彼女と同じ大学に入ろう、そう誓った。
八月が終わるころには、模試の成績も上がっていた。少しだけ。
30:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 00:44:19.04 wyDGeyym0
九月一日、二学期最初の日。
多くの生徒にとって憎むべき対象だったその日は、僕にとっては違っていた。
久しぶりに彼女に会える日。それ以外の何ものでもなかった。
湧き上がる感情をなんとか抑えつつ、僕はいつもより早く学校へ向かった。
その日、彼女は死んだ。
31:愛のVIP戦士
07/02/15 00:48:22.90 CkI/JTbi0
>>30
ご丁寧に読んでた俺が涙した
32:愛のVIP戦士
07/02/15 00:49:03.47 z9Wo9qJnO
続きがよみたい
33:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 00:49:25.45 wyDGeyym0
交通事故だった。
横断歩道を渡っているところを、信号無視のトラックに跳ね飛ばされたらしい。
即死だったそうだ。原型をとどめぬほどにぐちゃぐちゃになっていたらしい。
葬儀でも彼女の死に顔を見ることはできなかった。
そのせいだろうか、涙は出なかった。信じられなかった。
どうして彼女が死ぬはずがあるだろうか。
34:愛のVIP戦士
07/02/15 00:49:42.69 Qu4vot0uO
wktk
35:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 00:50:01.68 wyDGeyym0
それ以来僕は学校を休まなくなった。
勉強により多くの時間を費やすようになっていった。
彼女との約束を果たすため。同じ大学に入るため。
気がつけば僕の成績は学年でも上位に入るほどになっていた。
親や担任から、東京の大学への進学を勧められた。
東京の大学なんて興味がない。僕の中にあるのは彼女だけだった。
春になり、僕は夏の日の約束を果たした。
しかしそこには彼女の姿はなかった。
36:愛のVIP戦士
07/02/15 00:51:02.63 CkI/JTbi0
>>35
うう、ちくしょう
続けてくれ
37:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 00:51:08.28 wyDGeyym0
ストックが尽きたので小休止入れます。
読んでくれてる人がいてちょっと嬉しい。
>>31
ごめん。
38:愛のVIP戦士
07/02/15 00:51:10.32 sLIeUd1x0
なんで最近のコテって
ネーミングセンスないの?
39:愛のVIP戦士
07/02/15 00:52:17.33 CkI/JTbi0
wktk
40:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 00:52:19.73 wyDGeyym0
>>38
このコテは人から貰ったものなんだよ。
結構気に入ってるんだけどな。
41:愛のVIP戦士
07/02/15 00:55:26.93 CkI/JTbi0
コテより話の次の展開が知りたくて仕方が無い
42:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 00:55:51.18 wyDGeyym0
>>41
ありがとう。そろそろ再開します。
43:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 00:56:48.34 wyDGeyym0
*
気がつくと、太陽はその大きさを増し、世界を赤く染め上げていた。
少女が唐突に手すりを越え、屋上の縁に立つ。
手すりにしっかりと掴りながら下を覗く。
怯えたように一歩下がり、しかしまた一歩進む。
手すりから手を離す。
44:愛のVIP戦士
07/02/15 00:57:50.93 CkI/JTbi0
>>43
急展開!!wktkwktk!!
45:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 01:00:19.91 wyDGeyym0
「死ぬのか?」
思わず声をかけた。少女は驚いてこちらを振り向く。
「え?」
僕の存在に気づき、怯えたような表情で僕に問いかける。
「いつからそこに?」
「君よりは早く来ていたと思うよ。」
「ずっと見ていたんですか?」
「いや、考え事をしてた。気づいたら君がそこに立っていた。」
「全然気づかなかった…。」
少女はここの生徒だろう、制服を着ている。
身長は大きくない、150cmほどだろうか。髪は肩にかかるくらい。
綾瀬は結構背が高かったな、165cmはあったはずだ。髪も長かった。
いつの間にか少女と綾瀬を比べている自分に気づく。
46:愛のVIP戦士
07/02/15 01:01:19.79 UcH2j55wO
これはすごい。素晴らしい才能の持ち主だ。
47:愛のVIP戦士
07/02/15 01:03:29.17 CkI/JTbi0
wkwkが止まらないな
続きwktk
48:愛のVIP戦士
07/02/15 01:03:42.87 evbYNwW30
URLリンク(www.orange-mushroom.com)
49:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 01:05:17.21 wyDGeyym0
少女は相変わらず怯えたような瞳で僕をじっと見ている。
僕は何か言わなければならないような気がして、
しかし何を言ったら良いのかわからないまま、適当に思いつくことを喋った。
「そこから飛び降りる気なのか?」
「そういうわけじゃ…。」
「飛び降りないのか?」
「…。」
わずかに俯いた少女を夕日が照らす。
「飛び降りるにしても、少し待ったらどうだろう。」
「え?」
「せめて太陽が沈むまで見ていたらいいよ、夕日が綺麗だ。」
「はあ…。」
自分でも可笑しなことを言っているのに気づき、目を逸らす。
顔が赤くなっていくのが自分でもわかる。夕日の赤さに紛れるだろうか。
少女もまた視線を逸らし、夕日に向ける。
僕は手すりを越え、少女の横に並んだ。
僕たちはそのまま、日が沈むまでそうしていた。
50:愛のVIP戦士
07/02/15 01:08:35.74 Xduv0DKgO
続きキボンヌ(o´_ゞ`)続きの展開が読みたくてたまらんハァハァ
51:愛のVIP戦士
07/02/15 01:09:25.08 CkI/JTbi0
>>50
同士
52:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 01:12:21.09 wyDGeyym0
「沈んじゃいましたね。」
気づくと少女はこちらを向き、下から僕の顔を覗き込んでいる。
その距離の近さに自然と鼓動が高まる。なんとか平静を装い、答える。
「そうだね。」
「帰りましょうか。」
「もう自殺はいいのかい?」
「お腹空いちゃいました。よかったら一緒に何か食べませんか?」
少女の顔には先ほどまでが嘘だったかのような明るい笑顔があった。
僕は多少戸惑ってしまう。なんなんだこの子は。
「おいしいラーメン屋さんを知ってるんですよ。」
「わかった、行こう。」
僕は少女に従うことにした。正直なところ、空腹を感じてもいた。
朝から何も食べていないことを今更ながら思い出した。
53:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 01:18:15.85 wyDGeyym0
ラーメン屋は駅の近くにあるらしい。学校から駅までの道を僕らは歩いた。
少女は僕の学年とクラスを尋ねた。僕は高校の時のそれを答えた。
3年2組、出席番号3。出席番号は男女別で、綾瀬のそれも3だった。
入学したてのころ、出席番号順に並べられた席は隣同士で、
それをきっかけに仲良くなったのだった。
「私は浅井夕菜、2年5組です。よろしくね、先輩。」
すっかり元気になった少女の声で現実に戻される。
54:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 01:20:43.58 wyDGeyym0
「なぜ自殺なんてしようと思ったの?」
「なぜって言われても…なんだか嫌になっちゃったんです。」
あっけらかんとした態度に戸惑いを覚えつつも、僕は更に聞く。
「何が嫌になったの?」
「全部です。何もかも。」
「いじめられたとか?」
「ううん、そうじゃなくて。これでも友達は多いほうなんですよ。」
夕菜はそう言いながら笑顔を僕に向ける。
そこには、何かしら人を惹きつけるようなものがあった。
「そうか、僕とは正反対だ。」
「友達少ないんですか?」
「…ほとんどいない。」
「そうなんですか、ごめんなさい。」
「いや、いいんだ。別に困らないよ。」
「強いんですね。」
「こういうの強いって言うのかな?」
「だって、私は一人じゃ生きていけません。寂しくて。」
「僕だって、一人っきりで生きているわけじゃないさ。」
55:愛のVIP戦士
07/02/15 01:23:22.58 CkI/JTbi0
wktk
56:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 01:26:17.81 wyDGeyym0
ラーメンを食べ終え、僕たちは帰路に着く。
別れ際、夕菜からまた会えるか、と問われた。
僕はなんと答えてよいかわからなかった。
正直言って、彼女と一緒にいるのは辛かった。
彼女のことが嫌いなわけではない。
なぜだか綾瀬のことを思い出してしまうのだ。
57:愛のVIP戦士
07/02/15 01:27:13.08 Xduv0DKgO
>>55Me to
58:愛のVIP戦士
07/02/15 01:29:20.89 mj9IHP2BO
wktk
59:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 01:32:29.42 wyDGeyym0
問いに答えない僕に、少し悲しそうな顔を見せて、夕菜は言った。
「明日も自殺にチャレンジしようかな。」
「え?」
「同じ場所、同じ時間。止めにきてください。」
そう言うと夕菜はそのまま走っていってしまった。なんと勝手な女だろう。
人の心を弄ぶような人間を、僕は軽蔑する。
おそらく、はじめから自殺する気なんて無いに違いない。
寄りかかる相手を見つけたから逃すまいとして嘘をつく。脅す。
卑劣なやり方だ。綾瀬はそんなことはしなかった!
60:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 01:33:24.75 wyDGeyym0
また夕菜を綾瀬と比べている自分に気づく。
何を血迷っているんだろう。二人を比べてどうなるんだ。
しかしどんなにそう考えても、いや、考えれば考えるほど
少女の中に綾瀬の影を感じてしまう。
僕は決めた。
もう二度とあの屋上には行くまい。夕菜とは二度と会わない。
61:愛のVIP戦士
07/02/15 01:35:39.78 CkI/JTbi0
っく、夕菜の命も惜しいが・・・wktk
62:愛のVIP戦士
07/02/15 01:37:29.40 Xduv0DKgO
切ねぇ...この後どうなるんだ...wktkが止まらねえぜ
63:愛のVIP戦士
07/02/15 01:38:10.46 W30/+6ghO
これは良スレ
wktk
64:愛のVIP戦士
07/02/15 01:38:56.11 NWqgO77yO
URLリンク(ip.tosp.co.jp)
65:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 01:40:03.79 wyDGeyym0
その後一ヶ月間、僕は全くの無気力と共に日々を過ごした。
まさに抜け殻のような状態だった。
大学にもほとんど行かなくなっていた。
毎日夕方には高校へ行った。けれど中には入らなかった。
学校の外からは屋上の様子はわからなかった。
夕菜はあの翌日、屋上にいたのだろうか。
おそらく、彼女はそこで僕を待っていたはずだ。
僕が現れなかったことをどう思っただろう。
悲しんだだろうか。腹を立てたかもしれない。
少なくとも死んではいないはずだ。そういうニュースは聞いていない。
66:愛のVIP戦士
07/02/15 01:41:08.97 CkI/JTbi0
ふぅ、ほっとしたぜ
67:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 01:42:52.83 wyDGeyym0
屋上に行きたかった。夕菜に会ってもう一度話をしたかった。
その気持ちは日に日に強まっていった。
気づくと僕は屋上へと繋がる階段を上っていた。
何をしているんだ。もう二度と来ないと誓ったのに。
すぐに帰ろう。あそこには何もない。行くべきじゃない。
68:愛のVIP戦士
07/02/15 01:43:08.09 CkI/JTbi0
>>67
最大級のwktk
69:愛のVIP戦士
07/02/15 01:44:11.46 W30/+6ghO
書籍化クルー
70:愛のVIP戦士
07/02/15 01:44:37.54 2GvZKXCuO
綾瀬と浅井夕菜…
こういう人名ってどうやって決めてるの?
あとさ、このスレタイもったいない
おもしれーのに
71:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 01:46:18.84 wyDGeyym0
引き返そうと思い、振り向いた僕の目に一人の少女が入ってくる。
夕菜だ。彼女はとても驚いているようだった。
もっとも、彼女の目に映る僕も同じような顔をしていただろう。
「遅いよ…どうして来てくれなかったんですか。」
「…。」
「一ヶ月待ちました。」
「…ごめん。」
「私なんか死んじゃえば良いって思ったんだ。」
「そんなことは…それに、君は結局飛び降りていないじゃないか。」
「それは…。」
いかにもばつが悪そうに俯く彼女を見て、僕はほっとした。
72:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 01:48:26.28 wyDGeyym0
再び小休止。
読んでくれいている人、ありがとう。
そろそろ終盤かな。
>>70
人名は悩んだ、何よりも悩んだ。
どうやって決めるものなのか、さっぱりだ。
結局は字面と響きで決めました。
73:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 01:50:32.12 wyDGeyym0
スレタイ失敗だったのかな…
74:愛のVIP戦士
07/02/15 01:50:46.77 LJdq+ppHO
wktk
75:愛のVIP戦士
07/02/15 01:51:51.21 UcH2j55wO
ずっとwktkしっぱなしだぜ。
>>1頑張ってください。
76:愛のVIP戦士
07/02/15 01:52:12.97 4K/DFEky0
>>73
どう考えても失敗だろ...
77:愛のVIP戦士
07/02/15 01:52:47.94 PLAn6IXF0
とにかく続きwktk
78:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 01:53:15.63 wyDGeyym0
>>76
ですよねー。次回はもうちょっと考えるわ。
次回があるかどうかはわからんけど。
wktkしてくれてる人たちありがとう。
そろそろ再開。
79:愛のVIP戦士
07/02/15 01:56:20.21 RZsDe9R/O
かなりwktk
80:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 02:00:02.07 wyDGeyym0
僕たちは屋上に出た。
手すりに寄りかかり、何をするでもなくただ黙っていた。
何か話をするべきなのだろうか、僕にはわからなかった。
校庭では野球部が練習を終え、片付けを始めている。それを眺めていた。
僕たちは長い間ずっとそうしていた。
太陽は傾き、少しずつ赤みを増してゆく。
81:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 02:06:25.99 wyDGeyym0
ふと横を見ると、夕菜の顔を夕日が赤く染め上げていた。
綺麗だった。夕日のことじゃない。夕菜だ。
心にかかった靄のようなものが次第に消えていく。
それにしたがって、中にあったものがはっきりと姿を現す。
夕菜と会って以来ずっと感じていたそれの正体を、
僕はようやく確かに認識することができた。
そうか、僕はこの子に惹かれていたのか。
それを認めたくなくて、いちいち綾瀬と比べて、
彼女の醜いところを必死で探していたのかもしれない。
自分の醜さを呪う。最低なやつだ。
82:愛のVIP戦士
07/02/15 02:06:44.48 zSgl1g2ZO
ケータイからwktk
83:愛のVIP戦士
07/02/15 02:07:08.93 CkI/JTbi0
飲み物飲んでて急いで読んだ
wktk
84:愛のVIP戦士
07/02/15 02:12:16.22 h8KKaeUY0
wktk
85:愛のVIP戦士
07/02/15 02:12:31.16 Rp8lFmw00
>>1-1000
もう寝なさい。
86:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 02:13:07.43 wyDGeyym0
僕が横顔に見入っていることに気づくと、夕菜は恥ずかしそうに俯いた。
気のせいか夕菜の顔は赤みが増したような気がした。
僕の手が彼女の肩へと伸びる。そしてそのまま背中に回る。
二人の距離が縮まる。彼女の手もまた、僕の背中へと回される。
今や二人の距離はゼロになっていた。
間にあるものはお互いの着ている制服のみ。
それすらも存在しないかのように感じられた。
87:愛のVIP戦士
07/02/15 02:13:35.95 2GvZKXCuO
結末が気になって寝れないなこれ
88:愛のVIP戦士
07/02/15 02:16:01.33 zSgl1g2ZO
>>1
がんばれ
89:愛のVIP戦士
07/02/15 02:16:26.56 cWfIHP9TO
オチをどうするかが腕の見せ所だな。センス表れるよな。
90:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 02:16:59.78 wyDGeyym0
ふいに彼女の身体が離れる。僕の顔を覗き込む。
その目が閉じられ、少しずつ近づく。
僕は彼女の唇に、自分のそれを重ねた。目を閉じる。
どれだけの時間が経ったのか、正確にはわからない。
夕菜の唇は柔らく、そして温かかった。
彼女の体温が、僕の中で凍っていた何かを溶かすのを感じた。
91:愛のVIP戦士
07/02/15 02:18:12.50 qRYh8GW50
wktk
92:愛のVIP戦士
07/02/15 02:20:00.64 Xduv0DKgO
んでんで(・ω・)/ラストは??どうなるんだ??まぢ気になるぜ??
wktk
93:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 02:20:29.11 wyDGeyym0
日が沈むと僕たちは屋上を後にした。
今日はラーメンはなしだ。少し寂しいような気がする。
「今日は早く帰らなくちゃいけないの。ごめんなさい。」
「謝ることはないよ。」
「次に会うのはまた一ヶ月後、なんてことはないですよね?」
「僕はもう一ヶ月も耐えられそうにない。」
「よかった。」
夕菜「そういえば3年2組って言ったの、あれ何かの間違いですか?」
すっかり忘れていた。夕菜はあの後、3年生の教室まで行って僕を探したのだろうか。
94:愛のVIP戦士
07/02/15 02:25:54.72 CkI/JTbi0
ばれたかwwww
wktk
95:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 02:29:19.86 wyDGeyym0
「あ…いや、間違いというわけでは…。」
「じゃあ嘘ですか?」
「…まあ、そういうことになる。実を言うと、僕はここの生徒じゃないんだ。」
「コスプレが趣味なんですか?」
「それは断じて違う。僕は卒業生なんだ。懐かしくなって潜り込んだ。それだけだ。」
「ふぅーん。」
「信じてくれているのかな。」
「信じましょう。」
「ありがとう。」
僕たちはまた会う約束をして、それぞれの帰路についた。
96:愛のVIP戦士
07/02/15 02:33:35.57 CkI/JTbi0
wktkwktk
97:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 02:34:06.81 wyDGeyym0
家に帰ると、僕は部屋の本棚の整理にとりかかった。
すべて処分するつもりだった。
綾瀬のことを忘れたいわけじゃない。
けれど、そろそろ彼女の死を受け入れなければならない。
本を捨てることでそれが可能になるような気がしたのだ。
少しもったいない気もする。なに、また新しい本を買えばいいさ。
あの夏以来止まっていた僕の時間は、確かに動き出そうとしていた。
僕は窓を開け、外の空気を胸いっぱいに吸い込んだ。
少しだけ冷たい空気が、長かった夏の終わりを感じさせた。
98:愛のVIP戦士
07/02/15 02:34:49.60 AGsN2ikIO
最高のwktk
スレタイがすごいもったいないwww
99:愛のVIP戦士
07/02/15 02:35:25.79 Xduv0DKgO
(;´д`;)
100:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 02:36:09.89 wyDGeyym0
と、実はこれで終了です。
オチが思いつかんかった。ごめん。
どうしても納得いかない方のために少しだけエピローグ書きました。
読まない方がいいかも。
-----------------------------------------------
次のゴミの日に僕は全ての本を処分した。
部屋の本棚たちは、長年の付き合いの友人を
一度に全て失くしてしまったことに多少不満そうであった。
とにかくこれは新たな一歩なのだと僕は思った。
寂しい気持ちがなかったわけではないが、不思議と後悔はなかった。
おそらく出会いと共に別れは存在するのだろう。
さようなら我が青春の思い出たち。
さようなら愛しいライトノベルコレクション。
シャナかわいいよシャナ
101:愛のVIP戦士
07/02/15 02:38:25.44 Xduv0DKgO
スレタイがかなりもったいない...書籍化キボン(o´_ゞ`)
102:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 02:41:32.20 wyDGeyym0
あーなんか欝になってきた。
もっとしっかり構想を考えるべきだった。特にラストは…。
みんなこんな時間まで読んでくれたのにごめんね。
本当にごめん。またいつか再チャレンジしたいと思います。
103:愛のVIP戦士
07/02/15 02:42:07.68 CkI/JTbi0
感動した
おやすみ、俺もそろそろ過去を断ち切るぜ
104:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 02:44:04.54 wyDGeyym0
>>101
>>103
ありがとう、みんなの書き込みにはかなり救われました。
既にある物をうpするのと違ってリアルタイムでの執筆は精神力を要するね。
読んでくれて本当にありがとう。
105:愛のVIP戦士
07/02/15 02:44:18.12 Xduv0DKgO
>>1最高だったよ感動したッッ(ノ_・。)次ある時もみんなが...オレが気づくようにそのコテハンで頼む...次回作を楽しみにしてるよ(・∀・)ノシ
106:愛のVIP戦士
07/02/15 02:46:55.77 UcH2j55wO
>>1乙
また是非書いてほしい。俺はいつまでも楽しみに待ってる!!!
107:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 02:47:49.28 wyDGeyym0
>>105
そんなふうに言ってもらえるなんて光栄です。また頑張るよ。
次回は夕菜の視点から同じエピソードを書こうかな、なんて思っていたり。
まあ全く別のものを書くかもしれないけど。
108:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 02:48:58.56 wyDGeyym0
>>106
いやもう本当に心の底からありがとうと言いたい。
またどこかでお会いできることを祈ります。
109:愛のVIP戦士
07/02/15 02:51:32.70 Xduv0DKgO
>>107次回作は夕菜の視点でのストーリーかぁ(・∀・)スゴイ楽しみだッッ
次も絶対に読むからな!!ホントに楽しみにしてるよ
110:愛のVIP戦士
07/02/15 02:56:28.43 cWfIHP9TO
結び方は確かにちょいガッカリな展開ではあったが
中盤までは最高に面白かったぜ。
納得いかないならしっかり練って書き直してみたらどうだぜ?
オナニーで終わらすのは勿体ない。
wktkさせる展開、詩的で落ち着いた文体…
プロの職人かとてっきりだったぜ。
111:愛のVIP戦士
07/02/15 02:58:54.92 rR7ymEA0O
自分も物書きの端くれなんだが、こういう話が書けるようになりたいと思ってるよ。静かで、ゆっくりと流れる水のような雰囲気が好きだ。
お疲れ様でした。
112:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 02:59:42.41 wyDGeyym0
期待はずれだと思った人はごめんなさい。
自分の意思で文章を書くこと自体が初めての経験で、
とにかくわからないことだらけだった。
でもなんだか楽しかった。納得いかない点も多いけれど。
次回はしっかりと準備を整えた上で望むことにするよ。
>>110
ありがとう。最後は本当にもうね…どうしようもないです。
113:愛のVIP戦士
07/02/15 03:02:54.43 OCiXHfcnO
ログ読んでみるわ。
次回があるならリアルタイムで立ち合いたいものだ。
最悪なのは気付かないことなわけだが…
114:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 03:07:19.27 wyDGeyym0
>>111
そんな方から感想を頂けるなんてこの上ない光栄です。
何度言ったかわからないけれど、本当にありがとうございます。
>>113
これからもたまにvipでうpしていく予定です。
おそらくひっそりとやることになると思いますが…。
ネタスレとか糞スレにもこのコテで顔を出しているし、
自分でそういったスレを立てたりもしているので
よかったら声でもかけてみてください。
みんなのおかげで次回作への意欲が沸いてきた。
このままいろいろと妄想しつつ寝ることにするよ。
それではおやすみなさい。
115:愛のVIP戦士
07/02/15 03:09:43.16 HlpK2pnoO
おもしろかったよ。
また出会えるといいな。
おやすみ。
116:愛のVIP戦士
07/02/15 03:11:01.20 cWfIHP9TO
>>112
自信持てよ。
おまいさんが心を込めた文章でこんだけの人を感動させてるんだぜ。
胸張れよ。
117:愛のVIP戦士
07/02/15 03:13:55.21 CkI/JTbi0
このコテ忘れないぞ
118:愛のVIP戦士
07/02/15 03:19:57.73 OApVgVz+0
途中まで携帯でスレ見てて気になって急いで風呂あがってきた
119:愛のVIP戦士
07/02/15 03:38:50.81 OApVgVz+0
今ログ読み終わったぜ・・
>>1
お前の書いてる文章は色んな言い回しがくどくなくて自然で綺麗だな・・
小説スレとかおもしれーなんて思ったこと無いんだが初めておもしろいと思って最後まで読んじゃった。
是非次回も立ち会いたいぜ・・がんばってくれ!
120:愛のVIP戦士
07/02/15 07:03:13.94 OApVgVz+0
,. -‐'''''""¨¨¨ヽ
(.___,,,... -ァァフ| あ…ありのままバレンタインに
|i i| }! }} //| 起こった事を話すぜ!
|l、{ j} /,,ィ//|
i|:!ヾ、_ノ/ u {:}//ヘ
|リ u' } ,ノ _,!V,ハ | 「何も起こらなかった」
/´fト、_{ル{,ィ'eラ , タ人
/' ヾ|宀| {´,)⌒`/ |<ヽトiゝ
,゙ / )ヽ iLレ u' | | ヾlトハ〉 恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…
|/_/ ハ !ニ⊇ '/:} V:::::ヽ
// 二二二7'T'' /u' __ /:::::::/`ヽ
121:愛のVIP戦士
07/02/15 07:33:40.17 I82itAkdO
>>1
文章力すげぇな。。。
読んでて全然疲れないっていうか。
また書いてくれ。
期待してる。
122:愛のVIP戦士
07/02/15 07:53:02.92 tXjel5TPO
面白かった。
特にびっくりする事がない物語で人を引き付けられるのは、やっぱり文才だと思う。
次回作に期待。
夕菜の物語読みたいな。
そんときは今回より少し先の方まで書いて欲しい。
123:愛のVIP戦士
07/02/15 09:21:04.03 UEdCUht60
>>1はもっと評価されていい
124:愛のVIP戦士
07/02/15 09:43:44.70 RZsDe9R/O
>>1乙
次回作楽しみにしてるぜ!
ただスレタイは…変えた方が…
125:愛のVIP戦士
07/02/15 09:47:11.04 UEdCUht60
寝るから歳後のage
誰かかわりに>>1のために保守してくれ・・
126:愛のVIP戦士
07/02/15 10:03:16.60 JI4uBeNxO
はいやー
127:愛のVIP戦士
07/02/15 10:18:33.45 bK+xXF4jO
良かった!
実に良かった!
128:愛のVIP戦士
07/02/15 10:24:32.77 xm9ZytIOO
今読み終えたぜ
物語が終盤に差し掛かるまで
「で、こいつはいつ公開オナヌーをうpすんだ?」
と思いながら読んでたwww
次回作はスレタイ変えろよwwwwwwww
129:愛のVIP戦士
07/02/15 10:43:49.64 7ALY3Zbw0
スレタイに釣られた訳だが
面白かったぜwww
130:愛のVIP戦士
07/02/15 11:50:37.92 1bzKolMrO
今読み保守
131:愛のVIP戦士
07/02/15 12:07:16.31 5Xl7LL9d0
乙
感動したよ
132:愛のVIP戦士
07/02/15 12:34:06.65 FIKCz/R00
つられてきたが面白かった
133:愛のVIP戦士
07/02/15 12:43:45.84 WAUZevKF0
また釣りか・・・と思いつつ釣られてみたら感動が待っていた!よかったよ!
釣ってくれた人、ありがとう!
134:愛のVIP戦士
07/02/15 13:09:55.12 nVtjg15sO
都合良く人は死んでくれないし、簡単に人を好きになったり出来ないよね
まさに適切なスレタイ
135:春夏秋冬 ◆DAISEIjcVA
07/02/15 13:17:56.39 Ownaomvu0
釣られてきたはずが、非常に面白かった
>>1を全力で評価したい
136:愛のVIP戦士
07/02/15 13:18:38.94 NHgEaGGL0
おもしろかった!
137:愛のVIP戦士
07/02/15 13:22:05.04 xWO3yngXO
>>1乙
感動した。
138:愛のVIP戦士
07/02/15 13:26:02.67 cuU5zmEtO
ルイージチャーハンの予定です
139:愛のVIP戦士
07/02/15 13:34:45.26 TFQMCSe6O
>>1
率直に面白かったよ。
異臭マヨ!覚えとく。
140:愛のVIP戦士
07/02/15 13:41:50.34 OrU8dqPN0
高校生にいきなりキスしたら訴えられても知らねーぞ
141:愛のVIP戦士
07/02/15 13:42:21.21 zDehOnCbO
>>1
くさいけどおもしろかった
142:愛のVIP戦士
07/02/15 13:45:00.47 Xduv0DKgO
オレは>>1のコテハンを絶対に忘れない...オマイは最高だッッ天才だッッ
次回作の時も必ず立ち会うからな
143:愛のVIP戦士
07/02/15 13:46:30.60 Cy5owFe20
面白い。今度は純愛物以外を読ませてくれ。
144:愛のVIP戦士
07/02/15 13:49:43.39 UROgWJ9U0
wktk
145:愛のVIP戦士
07/02/15 13:50:05.10 UROgWJ9U0
wktk
146:愛のVIP戦士
07/02/15 13:50:20.31 UROgWJ9U0
wktk
147:愛のVIP戦士
07/02/15 14:21:16.48 I82itAkdO
ほ
148:愛のVIP戦士
07/02/15 14:25:47.52 I82itAkdO
し
149:愛のVIP戦士
07/02/15 14:31:41.49 YHN0myoK0
>>1
文章を読んだ限りでは、かなり小説とかを読んでる人かな?
話の流れ方もスムーズで良かったし、本当に読みやすかったよ。
150:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 14:34:03.08 wyDGeyym0
あれ、まだ残ってるんだ。
なんかたくさんの人たちが読んでくれたみたいで、ありがとう。
>>149
小説とかはどうだろう、人並みには読んでますが。
ラノベの方が多いかも…
151:愛のVIP戦士
07/02/15 14:40:29.99 9F54rsE80
1へ
マヨネーズが徘徊する夜の一刹那に果たしていくつの金めっきが
可能か考えたことはあるか?
たとえば、綿棒の先の部分の宇宙に思いをはせる夕焼けのとき、
『生きろ』と叫ぶ少年が突如としてブラウン管から飛び出す。
このとき人間として、むしろ心をもつ生き物として目の前のミラクルを
ただただ傍観するしかないのはそれこそデジタル化した耳掻きだ。
今お前にとって一番大切なもの、それはきっとお前にしかわからない。
だけどこれだけはいえる。 スカラ座の冷暖房施設を襲撃したところで
太古の昔に在りしアンモナイトの体温を調節することは不可能なのだ。
つまり赤外線で強烈に歯が引き裂かれた兄弟を崇めるかのような空想に
浸っているときではないのだ。ともすればお前はシリコンでできたメガネの
前に屈服することにもなる。そうなれば間違えなくお前は乾電池の
要塞に取り残されたティラミス同然になってしまう。
そんなことが望まれたことは一度も無いはずだ。いや、望まれてはならない。
いくら桃缶の汁を熱望する欲望まみれの人間たちが戯れ始めても、そこへ
髭剃り一つ持って突進するようではどうにも勝ち目は無い。その状況で
彼らを破壊するには、空になったコカコーラのビンを小指にはめて彼らの
耳の穴めがけて踊り狂うしかない。つまりお前は単なるペヤングソースやきそばに
過ぎないのだ。大盛りもなにも関係ない。そこになるのはただ一つ、さび付いた
甲冑だけなのだから・・・。
152:愛のVIP戦士
07/02/15 14:45:12.35 n/kTXwYIO
コテ名とのギャップに泣いた
153:愛のVIP戦士
07/02/15 14:54:22.45 NiIDPzSF0
ありがちな展開にありがちなラストだけどそれを飽きさせないで読ませるのはすごいな
154:愛のVIP戦士
07/02/15 14:54:40.47 Xduv0DKgO
>>1のファンになった(´・ω・`)次回作キボンヌ構想に時間がかかるかもしれないが
オレはオマイの次回作を待ち続けるよ
155:愛のVIP戦士
07/02/15 15:01:50.33 uAw0kM7PO
感慨深い作品だ
156:愛のVIP戦士
07/02/15 15:10:07.18 uAw0kM7PO
芸スポから来たが、出だしに引きこまれた。
一気に読ませてもらったよ
157:愛のVIP戦士
07/02/15 15:18:51.62 UF6xDz+a0
面白かったな。まぁエピローグはいらないにせよ
158:愛のVIP戦士
07/02/15 15:31:50.98 zBbaof2q0
194 名無しさん@恐縮です 2007/02/15(木) 12:35:53 ID:nZ2HxlE60
【グラビア】JTマーヴェラス菅山かおる(28)がセクシー写真集を発売![画像有]
スレリンク(news4vip板)
菅山かおるのヌードより楽しめた
159:愛のVIP戦士
07/02/15 15:34:52.68 n/kTXwYIO
どっかから短編小説集みたいなの出してほしい
160:愛のVIP戦士
07/02/15 15:35:49.07 Q9OhrTt70
18♀がローターオナニー実況します
スレリンク(livevenus板)
161:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 15:35:56.18 wyDGeyym0
>>158
何これ
162:愛のVIP戦士
07/02/15 15:45:08.27 GiNlfCIh0
これ、おもろいとかって・・・自作自演だよね・・・?
163:愛のVIP戦士
07/02/15 16:22:37.92 Xduv0DKgO
>>161読んで楽しかったってことジャマイカ??
164:愛のVIP戦士
07/02/15 16:32:23.27 Sxm1gUSDO
死んじゃう綾瀬にセカチューの影、いや、いい意味でね
次回作まじ楽しみです
165:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 16:52:07.56 wyDGeyym0
>>163
ああ、宣伝してくれたのか。
166:愛のVIP戦士
07/02/15 17:20:55.63 UEdCUht60
おれが寝た後まだ生き残ってて感動した
167:愛のVIP戦士
07/02/15 17:21:37.22 LpXCMDu50
さすがにこれはない。。。
中学生vipper大集合パート2
スレリンク(news4vip板)
168:愛のVIP戦士
07/02/15 17:44:46.42 C20yE7P70
おもしろかった 次回作を待ってるよ
169:愛のVIP戦士
07/02/15 17:51:24.97 UEdCUht60
>>1の文章はなんていうか本当にその場の景色を想像させてくれるよな
170:愛のVIP戦士
07/02/15 18:29:25.63 IJl6U3XG0
>>4くらいから見てたのに、途中で離脱しちまったぜ・・・orz
しかしこれほど「釣られてよかった」と思ったのは初めてだ
171:愛のVIP戦士
07/02/15 18:34:08.99 Xduv0DKgO
>>170同士よwwwオレは最初スレタイで釣られたが釣られてよかったと思う
読んで行くうちにこのスレタイは勿体無いと思ったがこのスレタイのおかげで釣られたのだから
逆にこのスレタイや>>1に感謝だよ
172:愛のVIP戦士
07/02/15 19:05:05.14 xm9ZytIOO
保守の需要はあるかい?
次回作がすぐに出来上がるはずもないし、必要ないか・・・
173:愛のVIP戦士
07/02/15 19:06:14.62 UEdCUht60
もっと色んな人に読んで欲しいってのがあるな
174:愛のVIP戦士
07/02/15 19:08:42.64 xm9ZytIOO
>>173
時間帯がなあ・・・
こんなスレタイを見て来るのは深夜から朝方のやつらだろ
175:愛のVIP戦士
07/02/15 19:13:47.92 Xduv0DKgO
色んな版に宣伝でもするか
176:愛のVIP戦士
07/02/15 19:20:55.30 xm9ZytIOO
>>175
それはバンって読んでいいのか?
板規模で貼るのかwww
関係無いが、板をなんて読んだらいいんだろな?
オカルト→オカイタ
801→ヤオイバン
177:愛のVIP戦士
07/02/15 19:26:16.01 Xduv0DKgO
>>176オレは版(バン)って読んでるなwww版規模でいぃんでなぃ??
色んな香具師に読んで貰いたいからな、でも版規模で貼るのはキツいなwww
178:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 19:41:24.18 wyDGeyym0
せっかく保守してくれてるので、ここで拾ったコピペを投下。
これすごくいい。こういうのを書きたい。
そんなわけで、これをもとにした話を今考えていたりする。
179:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 19:41:51.56 wyDGeyym0
いい年をして無職の僕は、今日もたいしてやることがなく
音楽を聴きながらあてもなくドライブをしていた。
何も考えなかった。僕はただ音楽に耳を澄ませていた。
ダニエル・パウターとファットボーイ・スリムがかかった。
それからアナウンサーがここで懐かしい曲を一曲、と言った。
ニルヴァーナの「スメルズ・ライク・ティーン・スピリット」だった。
それは哀しい曲だった。「ハロー、ハロー」とカートが歌っていた。
「どのくらい酷い?」。その唄を聴いていて、僕は本当に哀しくなった。
涙が出そうなほどだった。ときどきそういうことがある。
何かがちょっとした加減で、僕の心の一番柔らかな部分に触れるのだ。
僕は途中でラジオを消して、サービス・エリアに車を停め、レストランに入って
野菜のサンドイッチとコーヒーを注文した。
洗面所に入って涙のあとのついた顔を洗い、サンドイッチをひときれだけ食べ、
コーヒーを2杯飲んだ。
カートは天国でどうしているだろう、と僕は思った。
口にくわえたレミントンの銃口は冷たかっただろうな、と僕は思った。
カートは死んでロックの神様の仲間入りをしたんだ。でもそれがなんになる?
こうなる運命だったんだよ。カートも僕も。
僕は一時間、そのレストランで野菜サンドイッチの盛られた皿を
ぼんやりと見つめていた。
ちょうど一時間後に菫色の制服を着たウェイトレスがやってきて、
その皿を下げていいか、と遠慮がちに僕に聞いた。僕は肯いた。
さて、と僕は思った。
社会に戻るべき時だった。
180:愛のVIP戦士
07/02/15 19:45:23.29 xm9ZytIOO
これ何てナポリタン?
181:愛のVIP戦士
07/02/15 19:49:36.38 UEdCUht60
>>179
Wildheartsの29x the painを思い出したぜ
182:愛のVIP戦士
07/02/15 19:53:42.31 UYayohITO
おマヨちゃんよかったわね。昨日立てたスレは一瞬で消えたけど、今日は大盛況よ。
ママうれしいわ。
183:愛のVIP戦士
07/02/15 19:55:53.47 8TrcecIHO
やっと読みおわった(;ω;)
綾瀬が死んじゃったとこが泣きそうになったよ。
綾瀬から見た物語が見たい。
184:愛のVIP戦士
07/02/15 19:59:24.18 2Pf5GIUF0
今北産業
185:愛のVIP戦士
07/02/15 19:59:49.51 xm9ZytIOO
カート小判がベッカムに見えるのは俺だけでいい
186:愛のVIP戦士
07/02/15 20:10:56.66 Xduv0DKgO
>>184異臭マヨが新しい作品の元を書いた所
187:愛のVIP戦士
07/02/15 20:13:11.95 7vd1hDmrO
屋上でオナニーする話かとオモタ
188:愛のVIP戦士
07/02/15 20:13:21.47 2Pf5GIUF0
把握した
189:異臭のするマヨネーズ ◆MeMAyo9Yx2
07/02/15 20:17:50.33 wyDGeyym0
>>179は俺が書いたわけじゃないよ。拾い物です。
インスパイヤさせてもらおうと思って。
同時に夕菜視点での物語りも構想を練っている途中。
どっちが先にできるかわからないけど、どちらにしろ時間かかりそうだ。
190:愛のVIP戦士
07/02/15 20:58:33.74 Xduv0DKgO
>>189いくら時間がかかっても良いから次回作キボンヌ
wktk
191:愛のVIP戦士
07/02/15 21:01:13.18 2Pf5GIUF0
期待
192:愛のVIP戦士
07/02/15 21:11:20.13 9GP6n19V0
>>189
wktkしながら待ってるわwwww