06/01/18 23:58:27 7C5vhlaV
>>590
演技というものを全然わかってないなあ。
「演技入門 舞台演技 テレビ演技」(水品春樹著)には、
「演技の要素は、動く心と、動く音声と、動く肉体である。」とあり、
「生きた人間の内部に起伏し変化する理知のうごきを、
自らの身体的行動によって観せ聴かせ感じさせる、これが演技の全体である。」とある。
また、演技の訓練方法としてまず最初に、「セリフの基礎である発声発音の訓練、
シグサの基本である肉体のいろいろな動きの訓練をしなければならない。」とある。
「台詞回し」が重要でなければ、なぜ役者はあんなに必死になって発声練習するのだろう。
この演技論の本を読んで、ここ何年か役者の演技に注意を向けるようになって、
いままで何も感じなかった台詞回しのまずさなどが非常に気になるようになった。
せっかく脚本や演出が感動シーンを作り出しても、役者の台詞回し一つで台無しに
なってしまったり、視聴者を不快にさせてしまったりする。
逆に、癖のないきれいな台詞回しをする人は、繊細な声の震えや様々な変化などが
きれいに現れて声だけ聞いてもジーンと感動してしまう。
上にもあるとおり、松下由樹や和久井映見などは確かに上手い。
最近の若い女優などの演技を見て、体当たりの迫真の演技をしただけで上手いと言う人がいるが、
自分から見たら非常に幼稚なレベルの低い演技で喜んでいる人が非常に多い。
もうちょっとセリフを大事にして欲しい。
本当に演技が上手い人はこの「声・台詞回し」「仕草・表情」「感情・心」の3つが
全てがそろっており、抑えた演技でもジーンと感動させられる人だと思った。
ただ、付け加えたいのは、演技の上手い人だけで作品が成り立っているのではなく、
様々な個性が集まって一つの作品が出来てるものと思う。
よって、演技が上手くなくても個性がある役者と言うのも必要だと思う。
ただ、あくまで中心的な役割を担うのは、演技が上手い役者であるべき思う。